セリエAのローマはひさびさに移籍市場で精力的に動いている。近年は慢性的な財政難に陥っており、出来る限り出費を控えて堅実な補強を心がけてきたが、アメリカ人実業家のトーマス・ディベネット氏によって買収された事で、資金面での不安が無くなった為だ。

現在補強候補に挙がっているのは、トッテナムのMFニコ・クラニチャールだ。『コッリエレ・デッロ・スポルト』によると、先週末、父親でモンテネグロ代表監督のズラトコ・クラニチャールがローマのスポーツ・ディレクター、ワルテル・サバティーニと会合を持ったからである。もちろん、モンテネグロ代表のエース、ミルコ・ヴチニッチが出場したミラン戦の視察が表向きの理由と言われているが、息子のローマ移籍の可能性についてサバティーニと話し合う時間を設けたと言われている。

<編集部評>

ニコはトッテナムのハリー・レドナップ監督のお気に入りの選手ではあるが、現時点では同じクロアチア代表のモドリッチの控えに甘んじており、チャンピオンズリーグ出場権を逃した場合は出場機会を求めて移籍を決断すると言われている。セリエAは昔からバルカン半島諸国からの選手が活躍する傾向にあり、ニコにとってはチャンスとなると考えて良いだろう。

なお、トッテナムがヴチニッチ獲得を検討しているという情報も以前から流れており、ニコと入れ替えでヴチニッチがオリンピコからホワイト・ハート・レーンへ飛び立つ可能性も秘めている。計算出来るアタッカーであるヴチニッチの移籍はローマにとって大きな戦力ダウンとなるだけに、ヴチニッチを残留させつつ、ニコを獲得したいのがローマ側の思惑ではないだろうか。

(筆:Qoly編集部 N)


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