先日、「神の子」ディエゴ・マラドーナを来期の監督として招聘したことを明らかにした、UAE1部リーグ所属のアル・ワスル。会長を務めるマルワン・ビン・バヤト氏は「応援してくれるファンのため、そしてクラブのみんなに感謝を述べたい。将来我々が多くの成功を収めるための指針だ」と、契約の成功を喜んだ。

契約期間は2年、さらに2年間の延長オプションが加えられている。金額については明らかにされていない。

「もし彼が4年やりたいと言ったら、延長する用意があるよ。彼は単なる指導者じゃなく、家族だ。我々の1部なんだ。彼は選手たちのモチベーションを高め、巨大な後押しとなる。選手たちは皆、彼に付いていくだろう」

「そして、これは始まりに過ぎない。我々の目標はとても高い。その為に究極の存在を買い、さらに多くを求める。夢は無限大だ」

アル・ワスルはマラドーナ以外にも補強の手を進めている。既にウニベルシダ・チリからチリ代表MFエドソン・プッチを4年契約で獲得。選手だけではなく、バルセロナの下部組織のチーフを務めていたアルベルト・ベナイゲスと5年契約を結ぶなど、指導面のレベルアップにも大きな投資を行っている。

クラブの副会長を務めるアル・ナブーダフ氏は「全ての面で前進している。我々は若い組織であり、非常に野心的なんだ。2年前に任命されてから、クラブを次のレベルに進めていくことを求め続けている」と話す。

「UAEのサッカーは世界から遅れているが、これらのステップが我々を押し上げてくれると確信している。我々が野心を持っていると感じれば、ファンも信頼してくれる。気持ちは社長も副社長も同じだ。全てはアル・ワスルを頂点に戻すため。UAEだけではなく、ガルフ・クラブ・チャンピオンシップでも。そして来シーズンはアジア(チャンピオンズリーグ)で戦いたい」

マラドーナがUAEにやってきたことは、商業的に大きな意味があると思われている。世界的に最も有名な監督によって、UAEが脚光を浴びる可能性がある。しかしアル・ナブーダフ氏は「最も大切なことは、情熱とカリスマ性である」と語った。

「マラドーナのようなアイドルがやってくることは、UAEのサッカーにとって大きなイベントだ。ワールドカップで見せたような、キャラクター、パーソナリティ、そしてカリスマ性が多くのものをもたらしてくれる。サッカーの質こそが重要なんだ。我々のサッカー観が変わり、選手のメンタリティが変わる。とても楽しみだよ。壮大な冒険になるだろうね」

「子供の頃は、我々は皆自分がマラドーナになったつもりでプレーしていたんだよ。実際に会ったときは鳥肌が立ってしまった。しかし数分共に過ごしたら、彼を良く理解できた。とても率直で、ユーモアに溢れた人だ。あれほど素晴らしいサッカー選手であったことを感じさせず、誰もが友人になれるだろう」

(筆:Qoly編集部 K)


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