コパ・アメリカ2011
グループC
順位 国名 勝ち点 試合 得点 失点 得失差
1 チリ 7 3 2 1 0 4 2 +2 決勝Tへ
2 ウルグアイ 5 3 1 2 0 3 2 +1 決勝Tへ
3 ペルー 4 3 1 1 1 2 2 0 決勝Tへ
4 メキシコ 0 3 0 0 3 1 4 -3 敗退
2011/07/04 19:15 ウルグアイ 1-1 ペルー
2011/07/04 21:45 チリ 2-1 メキシコ
2011/07/08 19:15 ウルグアイ 1-1 チリ
2011/07/08 21:45 ペルー 1-0 メキシコ
2011/07/12 19:15 チリ 1-0 ペルー
2011/07/12 21:45 ウルグアイ 1-0 メキシコ

下馬評では昨年のW杯でベスト4のウルグアイが本命、ベスト16のチリが対抗と見られたが、チリが持ち味を存分に発揮した一方、ウルグアイは苦しんだ。

チリ

ビエルサ監督が辞任し、2月にボルギ監督が就任したばかりだが、ボルギ監督自身が話すようにビエルサ前監督とは目指す方向は基本的に一緒で戦術、フォーメーションに大きな変更は加えなかったことと、これまでの開催地がチリ国境沿いに近く大勢のチリ国民が押し掛け、ホームのような雰囲気を作り出しことが後押しし、グループリーグでの内容と結果はコロンビア以上に今大会で最も良いチームと言えるだろう。初戦で攻撃の核となるマティアス・フェルナンデスが負傷したが、2、3試合目で代役を全うしたヒメネス、さらに途中出場のバルディビアが試合に変化を加え、3試合全てで優位に進めた。準々決勝ベネズエラ戦へ向け、引き分けで御の字のペルー戦で退場したボセジュールの出場停止は痛いが、フェルナンデスの怪我は順調に回復しており、同試合での復帰が期待されている。ビエルサ前監督によって植え付けられた攻撃姿勢、そして、どんな状況、フォーメーションにも柔軟に対応できる選手達が揃っており、コパ・アメリカ初優勝へ突き進むのみだ。

目立った選手:バルディビア

ウルグアイ

優勝候補の一角に上げられたウルグアイだがアルゼンチンやブラジル同様、苦しい試合を強いられ、結果、決勝トーナメントで隣国アルゼンチンとの対戦となってしまった。昨年でベスト4を達成したW杯と同様、スアレスをトップ、フォルランをトップ下気味、カバーニを右サイドに配置した布陣で臨んだウルグアイだが、10/11シーズンのカバーニのイタリアでの成長に対し、W杯でMVPに輝きながらリーグ戦で不調に陥り、衰えさえ指摘されるフォルランを外し、カバーニとスアレスを組ませるべきでは、との声も聞かれるが、タバレス監督は聞く耳を持たない。その問題はチリ戦でのカバーニ負傷によって、いみじくも解決されることとなったが、メキシコ戦でも再三フォルランは決定機を決められず、それがチームに伝染しかけている。フォルランの不調によりより鮮明となったが、このチームは良くも悪くもフォルランに懸かっているということ。タバレス監督のフォルランへの信頼が揺るぎないことを考えれば、ウルグアイの命運はフォルランの復調が全てである。

目立った選手:アルバロ・ペレイラ、ムスレラ

ペルー

ピサーロ、ファルファン、サンブラーノなど、多くの選手が怪我で大会を欠場し、戦前は悲観的な材料しか見当たらなかったペルーだが、ウルグアイの不調、ユース中心のメキシコの存在にも助けられ、2節終了時点でグループ突破を決めた。他国に比べると戦力不足ははっきりと否めないが、キリンカップでもそうだったように組織された堅い守備は健在。決勝トーナメント以降も間違いなく厳しい戦いとなるが、まずはしっかりと守り、数少ないチャンスをバルガス、ゲレーロのタレントに託したい。

目立った選手:ゲレーロ

メキシコ

今大会唯一勝ち点0に終わったメキシコ。もともとがU-22代表+オーバーエイジのうえ、大会直前に8人がスキャンダルにより離脱したことを考えれば当然といえば当然の結果だが、同じ五輪代表で健闘したコスタリカに比べればあまりにも内容がお粗末だった。若年層から徹底しているポゼッションはおろか、攻撃に対する姿勢、勝利への執着心が一切見られず、自陣に引きこもってひたすら、ゴールドカップからの連戦で疲労のあるドス・サントス任せの攻撃ではさすがに辛い。個人的にはエクアドル以上に最も失望している。国内ではこの大会を指揮したルイス・フェルナンド・テナ五輪代表監督の采配に対して批判が集まっており、その去就が注目される。

目立った選手:ミチェル

(筆:Qoly編集部 H)

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