2011年8月10日(水) - 札幌ドーム
Japan
3
1-0
2-0
0
Korea Republic
香川
本田
香川
35'
53'
55'
得点者








昨年のワールドカップ直前に行われて以来1年ぶりの日韓戦。パク・チソンが引退し、イ・チョンヨンが骨折で離脱した韓国を相手に、日本は躍動。序盤からペースを掴み、三得点を奪って快勝した。

韓国は4-3-3、または4-1-4-1に近い陣形。ハーフウェーを超えた高い位置からプレスをかけることを基本に、サイドを使って反撃をする狙いがあったと思われる。しかし全く守備が機能しなかった。原因は縦パスを全く止められなかったこと。特にアンカーに入ったキ・ソンヨンが本田のマークをこなせず。その為にプレスの位置が徐々に下がり、かといって序盤からの放り込みも拒否した事で韓国の強みは霧散した。

逆にボールを繋げて運べる日本は、コンパクトさを維持し、前線に人数がかかり、ゴール付近で前を向ける。強みを消されることなく攻撃力を発揮。本田はキ・ソンヨンの甘いマークを外して中央で基点に。また彼が守備を引きつければ香川や李がフリーになり、縦パスを収めて全体を押し上げる。いくつかの決定的なチャンスを逃したものの35分に先制点を奪取。右サイドで遠藤がボールを奪い、絶妙な溜めで狭いコースを空け中央に折り返し。長谷部がヒールで繋ぎ、香川がイ・ジョンス、キ・ソンヨンに挟まれつつもシュート。ゴール左隅に流し込んだ。

さらに後半、開始直後に李がゴール前でファウルを奪うといういい立ち上がりを見せた日本。良い流れのままに得点を追加する。53分には香川が左に展開、駒野がドリブルでパク・チュヨンを抜いてシュート。キーパーが弾いたところを清武が拾って繋ぎ、本田がダイレクトでゴールに叩き込み2点目。55分にも清武が右サイドに飛び出し、折り返しをスルーパスを出した香川が走り込んでシュート。早い時間で3点のリードを奪った。

選手交代を行い遠藤、長谷部、駒野と下がった後にはコンパクトさが失われてしまい、反撃を受けた。しかし韓国の決定力不足、無理なロングシュートの多さに助けられ、ゴールを守りきることに成功した。

韓国相手の勝利は2005年8月以来6年振り。ホームでの勝利は98年3月のダイナスティカップまで遡り、さらに3点差となると37年振りという歴史的な試合となった。

後半に長身FWキム・シヌクやキム・ボギョンを投入して4-2-3-1に変更するなど韓国も手は打っていた。しかしタダでさえマークし切れていなかったバイタルエリアの守備がさらに崩壊。攻撃面でも、日本の守備がルーズになるまではほとんど組み立てらしい組み立ては出来なかった。終盤にはいくつかの決定機を迎えたものの枠を捉えず。

また、長身FWキム・シヌクをロングボールで徹底して使うこともなく、ガチガチ身体をぶつけてくることもなく、何が何でも勝ちに行くという意識があったわけではなかったと言うことも出来る。

とはいえそれを差し引いても、韓国に3点を奪って勝利したというのは賞賛すべき事である。予選ではレギュラー陣がこのパフォーマンスを維持すると共に、さらにこの結果に自惚れることなくバックアップの底上げ、守備の課題を克服することを期待したい。


(筆:Qoly編集部 K)

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