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2011年9月24日(土) - スタッド・デュ・エイノー(ヴァランシエンヌ)
Valenciennes
1
0-1
1-0
1
Marseille
サエズ
90+3'
得点者
18'
ディアワラ


共に下位に沈み苦しいシーズンスタートとなっている両チーム。特にマルセイユは本来の力が発揮できておらず、絶不調に喘いでいる。この試合でもヴァランシエンヌに終始押される展開となり、セットプレーからの1点で辛うじて引き分けで耐えきったという内容であった。

マルセイユは序盤からヴァランシエンヌの攻めに苦しみ、そして攻撃もうまくいかなかった。この試合ではルチョ・ゴンサレスをボランチに入れ、アマルフィターノをトップ下起用。しかし守備に追われるルチョが後方に釘付けになり、ヴァルブエナはサイドで何とか働くもターゲットマンがいないのでクロスがチャンスにならない。結局アマルフィターノのアイデアに頼らなければならない状況であった。

その中で、ヴァルブエナが17分にデュクルテューのラフタックルで倒されもぎ取ったFKが貴重だった。ペナルティエリア中央でディアワラが触ってファーに流れたところをアルー・ディアラが折り返し。再びディアワラが受けて素早くシュート、先制点を奪取した。そしてこの後、マルセイユにとっては我慢の時間が続くこととなる。

それはヴァランシエンヌが組み立てていた戦術がハマった結果でもある。狙いはサイド。特にヴァルブエナ、ルチョ・ゴンサレスと攻撃のキーマンがいる左。ダニックが絞ってファンニを引きつければ、外にカディールやコアドが流れてスペースを利用。もしコアドやカディールに先にボールが入れば、ウイングとサイドバックの上がりに合わせてスルーパス。

これによってヴァルブエナ、ルチョ・ゴンサレスの裏を取れれば攻撃が完成し、彼らが守備に追われるようになったら尚更試合はヴァランシエンヌのものである。その作戦は明らかに成功しており、マルセイユの攻撃力を削ぎながら再三サイドを崩した。ところが、ヴァランシエンヌは一向にシュートだけが決まらなかった。

前半のロスタイムには右サイドでの早い連携からカディールが裏に飛び出し、ファンニに頭部を蹴られてPKを獲得。相手に退場者を出させた上の大チャンスであったが、この日ツキに見放されていたピュジョルがマンダンダに止められてしまいゴールならず。

後半は負傷したカディールに変わって投入されたナム・デヒが全く機能しなかったものの、コアドが鬼気迫るプレーでチームを牽引。戦術を何とか機能させながらチャンスをいくつも作り出したが、ネットは揺れない。終盤には戦術を崩してまでアブバカルを投入して2トップにし、前線を分厚く変更。マルセイユのカウンターを何度か受けながらも、果敢にゴールを狙った。

ようやくそれが実ったのは後半ロスタイムだった。ロングボールを交代出場のベテラン、サエズが落としてダニックがスルーパス。アブバカルが右サイドを飛び出してクロスを入れ、動き直したサエズがヘディング。マンダンダに一度弾かれたが、自ら詰めて値千金のゴールを決めたのである。

こうして同点に持ち込むことに成功したヴァランシエンヌ。しかしチャンスの数や戦術の完成度を考えれば、相手を大きく引き離していてもおかしくはなかった。まさに「決定力を欠いていた」としか言いようのない内容。チームの格を考えれば引き分けで喜ぶのが妥当であるが、今日に限っては明らかに勝てる試合だった。その点では非常に悔やまれる90分だったと言える。

(筆:Qoly編集部 K)

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