2012年2月24日(金) - 長居競技場(大阪)
Japan
3
1-2
0-1
1
Iceland
前田
藤本
槙野
2'
53'
79'
得点者
90+3'
スマウラソン(PK)


29日にウズベキスタンとのワールドカップ予選を控え、今年に入って初の代表Aマッチをアイスランドと戦うことになった日本代表。内容はオフシーズンかつ新メンバーが多数入ったことにより不安定な部分が目立ったが、結果は3得点を奪っての勝利となった。

アイスランドのシステムは昨今珍しくなった綺麗な3ラインの4-4-2。出来るだけ自分たちがコンパクトになれば、守備にも攻撃にも厚みを作ってプレーが出来る。しかし、日本に対しては戦術上の弱点を晒した。

ピッチの中央で柏木、遠藤、増田の3枚のトライアングルが出来、縦にギャップが出来ている日本に対して、アイスランドはトップの守備意識が高くなかったためセンターハーフ2枚で対応することになり、特に遠藤、増田にはボールを収めさせた。さらに、コンパクトになろうという意識が先に立ち、サイドハーフが早いタイミングで下がってサイドバックと固まることで、外でマークが連動せず隙を作った。

日本はそれを利用する形で、一度中に入れて外を空けてボールを繋ぐ、という流れでチャンスメイクを行った。幸運にも試合開始から2分でカウンターから先制点を奪取する。左サイドで大久保のスルーパスに槙野が飛び出し、甘い守備を見てドリブルで仕掛けてペナルティエリアに進入してクロス。前田がそれをヘディングで合わせてゴールに決めた。

しかし、リードは奪ったとはいえ試合感覚の欠如は明らかで、軽率なパスミスや判断の失敗が目立つ展開であった。危険な位置でのボールロストが多く、無駄に相手にチャンスを与える。空中戦での競り合いではなかなか勝てず、マークが外れることも多く、難しい状態になる可能性もあった。

だが後半開始から間もない53分、槙野が高い位置でボール奪取したところから追加点をあげることに成功。左か田中、中村と途中出場の選手を経由し、裏に飛び出した藤本がループシュートを決め、試合を楽にする2点目を奪った。柏木に変わって入った中村は、中央の数的優位を上手く生かすプレーで攻撃を作り出す活躍を見せた。

79分にも前田が貰ったファウルから中村がフリーキックを蹴り、槙野が一度競ってこぼれたボールを自ら押し込んで3点目。ロスタイムには槙野がビョルンソンに乗っかる形でPKを与えてしまい1点を返されたが、3-1で勝利を収めることに成功した。

盤石という内容ではなかったが、この時期の試合で良いサッカーが出来ることはまずない。今回は新戦力を多く起用でき、様々なテストが行えたわけでもあり、決して悲観するようなことはないだろう。重要なのは次の試合で、内容が悪くともそれなりの結果を残すことだ。その点で言えば、今日のような形になれば素晴らしいことだ。

一方アイスランド代表にとっては、時間が経つごとに徐々に改善が為されていったにも関わらず大敗という悔しい結果であった。前半は上述の通り全体的に問題は多かったが、ハーフタイムの交代でスマウラソンをトップに上げ、チームが攻撃的になったことが向上をもたらした。

前線から下がってボールを貰う動きが出来るスマウラソンがチームの押し上げの切っ掛けとなり、ラインが上がればシステム上攻撃に人数が掛けられて厚みが生まれた。後半からピッチに入ったソルステインソンのハンドスプリングスローも会場を沸かせた。しかし、結果には繋がることがなかった。前半の消極的な姿勢が悔やまれる試合である。

(筆:Qoly編集部 K)

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