3月10日、EFA(エジプトサッカー協会)は11/12シーズンのエジプト・プレミアリーグを中止することを決定したと発表した。当初は再開される予定であったが、最終的にはアル・アハリの選手の精神的ダメージや、裁判が終了していないことを考慮し、残りの試合を行わないことを決めた。

その代替として3月29日から5月18日にかけて「マータース・コンペティション(殉教者の大会)」というリーグの開催が計画された。18チームを2グループに分けて行われる予定である。

EFAの広報を務めているアズミ・メガヘドはアフラム・スポーツ紙のインタビューに対してこう答えた。

「このリーグは、クラブやスポンサーに対するキャンセルの影響を軽減するために行う。いくつかのクラブは中止に反対したが、内務省がセキュリティ上許可することが出来ないと宣言した後、最終的に受け入れた」

代表チームは6月に2013年アフリカネイションズカップの予選を控えているが、選手は公式戦を4ヶ月に渡って戦わないままでプレーする事になる。

エジプトがリーグを中止したのは54/55、70/71、73/74、89/90シーズンに続いて史上5度目となる。プレミアリーグに所属しているクラブは永続的な財政問題を抱えているものが少なくないため、キャンセルの影響がどう出てくるかは未知数だ。

悲劇の当事者となったアル・アハリは公にリーグ再開に対して反対していた。中心選手であるモハメド・バラカト、モハメド・アブトレイカは「全ての犯人が裁判にかけられない限り、公式戦は行わない」と既に宣言している。

アル・アハリのライバルである名門ザマレクは、エジプトで最も財政が苦しいチームの一つ。エジプト代表FWアムル・ザキなど所属選手の1部は「数ヶ月の間にリーグが再開されなければ退団する」と訴えたという。

しかしザマレクの会長であるマムドゥ・アバスは、リーグのキャンセルを支持した上で、選手の売却も否定する。

「エジプトが辛い状況に置かれているのだから、私はそれをサポートし、リーグのキャンセルを支持する。我々は選手を売らない。もしどうしても放出しなければならないのならば、レンタルを選択する。アフリカ・チャンピオンズリーグで戦い続けるために」

(筆:Qoly編集部 K)

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