おそらく、豊富な知識を持ったサッカーファンと言えども、「FWB」というフレーズは聞いたことがないだろう。「FWB」は「Fans Without Borders」の略で、言うならば、国境なきサッカーファン。つまり、自国のチーム以外を応援しているサッカーファンのことである。

(日本時間)20日に行われるチャンピオンズリーグのオフィシャルスポンサーである『Master Card』は『EBS』(European Business School)との共同研究を発表し、「FWB」の重要性と彼らがサッカー界に与える影響力を図示してまとめた。

その要点は以下の通り。

・割合

ヨーロッパのサッカーファンのうち4人に1人が「FWB」であり、最もFWB率が高いクラブはバルセロナで29%。以下はレアル・マドリーの10%と続く。

・投資額

「FWB」が各々がサポートするクラブに費やす1シーズン当たりの投資額は、総合すると350億ユーロ。その内訳は有料放送で21%、賭け事に13%、(現地で観戦するための)旅費12%と続く。

・国外遠征

「FWB」が国外まで足を広げることで支払う旅費は総額87億5000万ユーロ。そのうちの21%はホームゲーム関連でアウェイゲーム関連は15%。

・カテゴリー

サッカーの魅力やそのチームの成功に影響されてファンとなったFWBは全体の60%。12%はその地域(職場、学校、家族など)での影響。また、11%は特定のプレーヤーや監督のファンであり、移籍の度に応援チームも変わる。

また、同レポートでは、「FWB」が増加の一途を辿っている要因として、「旅費に掛かるコストが全体的に低下してきている」、「インターネットや新たなメディアの普及により、国外クラブの情報を得やすくなってきている」、「世界的なプレーヤーたちは言語や国境を越えたセレブな存在となってきている」ことなどを挙げている。

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