-なでしこジャパン決勝の当日朝4時、編集部から一人の男がロンドンへ飛んだ。こんな大舞台二度とないかも知れない。チケットなし、ホテルなし。電撃訪英から1週間後、無事に帰国した男が伝えるロンドン五輪の真実とは!?
ロンドン市内で見かけることのできるショップは日本にいるのでは?と錯覚するほど似通っている。H&M、Forever21、Zaraといったファストファッションから輸入の形でユニクロ、TABIOまで存在している。CDショップでいえばHMV、高級ブランドもグッチ、シャネル、エルメス・・・といったところも共通だ。
弊社では『ラブフットボール』(アマゾン内に支店あり)というショップも展開していることもあり、イギリスにも取引先は存在している。そのためにイギリスのスポーツショップシーンでサッカーといえばuk soccershop、subside sports、classic footballなどが著名であろうとある程度の情報は頭に入っていた。
だが、実際に現地を訪れてみるとロンドン市内では『Sports Direct(スポーツダイレクト)』(とその傘下の『Soccer Scene(サッカーシーン)』)の勢いぶりに圧倒させられた。
「Sports Direct(スポーツダイレクト)」
こちらは子会社の『Soccer Scene』
【こちらはNIKEショップ。ロンドンでは多くのショップが中世ヨーロッパ風の建物に存在する】
『Sports Direct(スポーツダイレクト)』はオリンピックパークのあるストラトフォード駅併設ショッピングモールを中心にピカデリーサーカスなどロンドン市内中央部にも3-4階立てで店舗を持ち、多くの観光客が買い物を楽しんでいた。既にロンドン五輪ものは公式ショップと違いディスカウントされており一番安いアイテムは約7£(1,000円程度)で求めることができた。しかし、メインのサイズはインポートXL-3XLといったものでJASPO基準でいうならば“身長190cm以上”が適当と日本人的には逆の意味で入るサイズを見つけることが一苦労であった。
ちなみに物価が高いことで知られるロンドンではバーガーキングやマクドナルドといったファーストフードでさえ1,000円程度かかることは有名な話だ。一方で、アパレルやスポーツアイテムはファストファッションから超高級ブランドまで日本より3割程度安い印象を受けた。筆者も準備不足で足りない分は現地で補ったのだが、例えばタンクトップでいえば最高で約2£(400円程度)と大幅な値引きがされていた。帰りのボストンバッグがパンパンになったのは言うまでもないだろう。
また、街中ではナイキタウンをはじめメーカーの直営店も多くの客を賑わせていた。Pumaではジャマイカのウサイン・ボルト押し、AdidasはチームGB押しと契約しているチーム、選手の影響が色濃く反映されていた。となると・・・気になるのがナイキタウン。ナイキタウンのサッカー・コーナーでは2012-13シーズンのマンチェスター・ユナイテッドのユニフォームが大きく取り扱われていた。我らが“Shinji”はアウェイ・ユニフォームのマーキング・プリント例としてユニフォームが飾られており予想通りといったところだろうか。
【やっぱりウサイン・ボルトは強かった】
【ホームユニはルーニーが飾られていた】
一部のマニアが気になるのは品揃えの面であろうが、残念ながらイギリス内においてもプレミアリーグのチームすべてが揃っていたか?といわれればそうではなかった。
私も取引先から買いそびれていた2011-12シーズンのスウォンジー・シティ・ユニフォームを自分へのお土産にしようと思っていたのだが、「取り扱いはないよ」と言われてしまった。同様に品質においても日本の細やかなそれとは違い、糸のホツレや汚れ程度であれば普通に売られていたし、商品の性質上からかわざわざ試着室を使わずその場でユニフォームを試す人も少なくなかった。海外とのこうした文化的違いはよく我々も悩まされており、日本人消費者には特に理解されづらいところだが「郷に入りては郷に従え」だろうか。
また、スタジアム周辺にはいわゆる“出店”がでており、いかにも怪しげなグッズが売られていた。筆者も日本-韓国、日本-アメリカ戦を記念したマフラーを思い出として購入させてもらった。これらのアイテムは国に関するもので、その国のサッカー協会などのスポーツ連盟から許可をとっていないがIOC公認の出店であることの許可証が飾られていた。
【日本では考えられない?公認証】
最後に肝心の?ロンドン五輪公式グッズだが、ロンドンのヒースロー空港やパディントンといった主要な駅にはロンドン五輪公式ショップが開かれていた。オリンピックパーク内には『John Smith』というデパートの一角が公式ショップとなっており、オリンピック・ミュージアムが併設されていた。これ以外でも街中のお土産屋やスーパーでもちょっとした小物は買うことができたし、アパレルブランド「NEXT」ではロンドン五輪コラボアイテムを散見することができた。
また、空港内のショップは大会終了後も2012年中は営業を継続するということで、しばらくは買い求めることができそうだ。