「マフィアに銃を突きつけられて脅された」
2月5日、フランス・フットボール紙は現在ブルキナファソ代表監督を務めているポール・ピュト氏のインタビューを掲載。
ポール・ピュト氏は2005年にベルギーで発覚した八百長問題に関わったとして一時永久追放処分を受けた経験があり、後に控訴審を経て3年に減刑された。なお、この問題の首謀者と言われた中国の実業家イェ・ジェユン氏は未だ逮捕されていない。
(八百長に関わった経験を持つ人間として、先日の欧州警察機構の報告に驚いている?)
「それは常にサッカー界に存在していたよ。全く驚くことじゃない。
ランス・アームストロング(元自転車選手。前人未踏のツール・ド・フランス7連覇を成し遂げたが、先日ドーピング問題が明らかとなった。しかし、彼がスケープゴートとして祭り上げられているのではないかという指摘もある)の件も似たようなものだ。私は試合を操作したことはないが、マスメディアではあのように報じられた」
(しかしベルギーであなたは活動を禁止されている)
「私はFIFAから活動停止処分を受けたことはない。ベルギーでは理由もなく3年間禁止された。FIFAからは国外で活動できるとお墨付きをもらっているので、それに従っている」
(何が起こったのですか?)
「ベルギーのサッカーには、ほとほとウンザリしていた。私はマフィアに銃を突きつけられて脅され、子供たちも安全な状況ではなかった。こんなことは話したくなんかないが、残念ながら現実だ。
私は強要されたんだ。チームの状態は悪かった。金もない、希望もない、何もない。だから八百長の提案は魅力的だったんだろう。
我々はストーリーに乗らざるを得なかった。私の意図ではない。クラブの上層部、そして選手の意向に従わなければならなかった。これは私が率いていたリールセだけじゃない。他のクラブも同じことをやっていた」
(ランス・アームストロングはスケープゴートにされている?)
「まあ、そうだろうな。代表として叩かれている。しかし、サッカーではもっと広範囲に八百長が行われているよ」
(これはサッカーにとって大問題ですか?)
「残念なことに、すべてのスポーツには八百長が存在するのが現実だ。しかし、真実を明らかにするということは、サッカーが悪く見られないかどうかという懸念よりも、遙かに大事なことだ。
FIFAは懸命に動いていると思う。それはとても困難な道のりだろう。しかし…私は八百長を取り除くことが可能だと信じている」
(ベルギーに戻りたい?)
「私の野望は、大きなクラブやチームを率いること。再び自分の力を証明したい。ベルギーではもうそれは証明した。欧州の舞台でプレーし、カップ戦はファイナルに辿り着き、2つのクラブを1部に昇格させた。ガンビアを率いるのは大きな挑戦だったし、そして今ブルキナファソで大きなチャンスを得ている。おそらく、未来にはよりよい選択肢が待っているだろう」
(契約が切れたらチームを離れる?)
「まあ、終わらせるのは簡単だからな。今は神のように崇められていたとしても、明日にはガラクタ扱いされる可能性がある世界だよ(笑)」
(筆:Qoly編集部 K)