現在中国超級リーグの杭州緑城を率いるのは、日本人監督の岡田武史氏。
先日、タイリーグへの挑戦も報じられた同氏だが、今や世界で活躍する日本人指導者の代表格と言われる存在にまでステップアップした。
南アフリカW杯で、我らが日本代表をベスト16に導いた指揮官は、日本屈指の理論派としても知られている。今回は、少し古いものではあるが、岡田武史のキャリアを振り返ったドキュメント動画をご紹介。
そこでは、岡田氏の知られざる過去や苦悩の様子が描かれていた。
少年時代から眼鏡を着用していた岡田氏は、当時はなんと野球部だったという。その後はサッカーに転向し、順調にユース代表に選出された。
岡田氏が現役引退を決意したのは、クラオス・アオゲンターラー擁するバイエルン・ミュンヘンを前に味わった大きな挫折であった。そこから、指導者の道を志す。
そして、岡田氏に転機が訪れる。加茂周監督の更迭にともない、日本代表の新監督に任命。コーチから監督に昇格して一番の変化は、部屋がスイートルームになったことだそうだ。
日本代表が夢にまで見たW杯出場が目の前に迫ったジョホールバルでの決戦を前に、「万が一勝てなかったら日本に住めない。家族で海外に住もう」と家族に打ち明けたそう。
そして、イランとの死闘に勝利した日本代表。試合後は盛大に宴会が行われると思いきや、選手たちはビールを1,2杯酌み交わし、静かに部屋へと帰っていったという。
苦渋の決断となったカズの落選については「それが監督の仕事だもん。それをできないなら辞めた方がいい」と語っている。
W杯が終了し、札幌を率いた岡田氏。キャリアの中でもその1シーズン目は大きな経験となったようで、「初めて謙虚になった」と振り返る。アナウンサーに話し方の個人レッスンを受けていたことも明かす。
オシム氏の日本代表監督就任には「オシムは戦争という最も強烈な刺激を知っている。そういう人は、決断する際の懐が深くなる」と評価。自身が代表監督に就任していた頃には、アルセーヌ・ヴェンゲル監督から煙草を勧められ、「代表監督はCrazy Jobだ」と話しかけられたという。