■ イングランド代表(5大会連続14回目)
グループD(ウルグアイ / コスタリカ /イタリア / イングランド)
【総合評価(S~D)】
A
【基本情報】
首都:ロンドン
人口:5301万人(2011年)
最高成績:優勝(1966年大会)
FIFAランキング:13位(2013年12月)
監督:ロイ・ホジソン
Twitter:@FA(認証済みバッジあり)
【試合予定(日本時間)】
<NHK系>6月15日(日)午前7時:イングランド - イタリア(マナウス)
<フジ系>6月20日(金)午前4時:ウルグアイ - イングランド(サンパウロ)
<NHK系>6月25日(水)午前1時:コスタリカ - イングランド(ベロオリゾンテ)
【基本メンバー】
基本システム:4-2-3-1(※表記は右から順番)
GK:ハート
DF:カイル・ウォーカー、ジャギエルカ、ケイヒル、ベインズ
MF:ジェラード(CMF)、キャリック(CMF)、タウンゼント、ルーニー、ウェルベック
FW:スタリッジ
【注目選手】
・ウェイン・ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド/ENG)
・アンドロス・タウンゼント(トッテナム・ホットスパー/ENG)
【解説】
イングランド代表の2013年は、不思議な形で幕を閉じた。
強豪ブラジルに1勝1 分けと勝ち越し、10戦6勝4分けの無敗で進むも、11月の親善試合でまさかの2連敗。さらには負傷者が続出し、最終的にはW杯の本大会で“死の組”に組み込まれる始末…。まるでジェットコースターに乗っているかのような、浮き沈みの激しい1年だった。
そんなイングランド代表が採用するシステムは、4-2-3-1である。好調ダニエル・スタリッジを1トップで起用し、ウェイン・ルーニーはその一列後方でゲームメイクを行う。これまで長年議論されてきた「ジェラードとランパードの同時起用」に関する論争は未だに解決しておらず、ホジソン政権下でも両者の同時期用が功を奏しているとは言い難い。また、豪華なメンバーが揃うイングランド代表だが、センターバックにはケイヒルとジャギエルカという一見地味なコンビが起用されているのも興味深いと言えるだろう。
怪我人の関係もありまだ断言はできないが、ここから大きなメンバー変更があるとしたら両サイドバックか両サイドハーフだろう。右サイドバックにはカイル・ウォーカーとグレン・ジョンソン、左サイドバックにはレイトン・ベインズとアシュリー・コールというビッグネームが複数名を連ねており、こちらの起用はコンディション次第であろう。
また、先日のFA杯で全治6ヶ月の診断が下ったセオ・ウォルコットの代役にも注目が集まっている。現時点では10月に行われた欧州予選でチームを救ったアンドロス・タウンゼントが一歩リードしている段階であるが、タウンゼントも完全に定位置を確保したわけではない。また、現在サウサンプトンでいぶし銀の活躍を見せるアダム・ララーナも先日の代表戦でまずまずのプレーを見せ、ロイ・ホジソン監督の信頼を得た。選手層という意味で言えば、さすがは世界最高のリーグを持つサッカーの母国、と言ったあたりだろうか。
さて、肝心のW杯だが、やはり厳しい戦いが待っていると言うしかなさそうだ。11月に連敗したチリ戦、ドイツ戦ではいずれも格上の相手に対し勝負弱さを露呈し、格の違いを見せつけられた。目下、20年近く主要国際トーナメントで準々決勝止まりが続いているイングランド代表。メンバーこそ世界くらいクラスではあるが、ドイツのような老獪さも、スペインのような確固たるスタイルがあるわけでもない。今回大会も苦戦が予想され、ウルグアイとイタリアの前に完敗を喫する可能性も少なくない。
もしチームが壁を一つ越えるには、絶対的なエース、ウェイン・ルーニーの覚醒は最低条件か。組織を打破し、世界と互角に戦えるルーニーがきっちり結果を残し、経験ある選手たちでしっかりと守りきる形さえ整えば、上位進出の可能性は残されている。
プレミアリーグが「世界最高のリーグ」と称されるようになって、まもなく10年が経つ。そのプレミアリーグを象徴する存在であり、同リーグが輩出した最高クラスのMF、スティーヴン・ジェラードとフランク・ランパードはおそらくこれが最後の代表でのプレーとなることだろう。そんな彼らの最後も、やはり無冠に終わってしまうのだろうか?誰もが世界最高と信じてやまなかったこの両者のフィナーレを、失意のものにしてはならない。
【移動距離】
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