戦術的に難解となり自由なスペースを与えられなくなった近代フットボールにおいて、その得点の多くがカウンター、そしてセットプレーからであると言われているが、9日に行われたJ2第2節、アビスパ福岡対京都サンガの試合でこんな場面があった。

!? セットプレーの際にボールの側へ8人が集まり、蹴ると見せかけて一斉に散るというトリックプレー。

勝敗の鍵を握るセットプレーに関しては世界のどこのリーグ、クラブも対戦相手との駆け引きで様々な工夫を凝らしているが、流石にこのようなプレーは滅多にお目にかかれない斬新なものだ。相手にマークを絞らせない狙いがあると思われるが、今年より京都の指揮官に就任したブラジル人ヴァルデイル・バドゥ・ヴィエイラ監督のアイディアだろうか。

今回は決まらなかったが、フットボールに携わるものなら誰もが一度はこのような“漫画的"なプレーを思い描き、現実の世界でも出来ないだろうかと想像したことがあるだろう。それは王道ではないかもしれないが、観衆を沸かせる、話題を提供する、一般層の関心を引く、という意味でも面白い取り組みであるといえる。今年は京都のセットプレーにも注目だ。

なお、試合はホームの福岡が平井将生のゴールにより1-0で勝利している。

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