187cmの長身ながらスピードと足元のテクニック、決定力を備え、“ブラジルのイブラヒモヴィッチ”とも形容され脚光を浴びてきたレアンドロ・ダミアオン。加えて非常に弾力のあるバネの持ち主で、滞空時間が長く到達点の高いヘディングも魅力の一つだが、この日はその“頭”ではなく意外な部分でゴールを決めた。

9日に行われたブラジル・サンパウロ州選手権(カンピオナート・パウリスタ)、サントス対オエスチ。0-0で迎えた前半22分、左サイドからのクロスにサントスの元ブラジル代表FWレアンドロ・ダミアオンが合わせる。

一見、何の変哲もないヘディングだが、よく見ると右肩で合わせての“肩ゴール”。

一昨年のロンドン五輪で6ゴールを記録して大会得点王に輝き、ネイマールらとともに銀メダル獲得の原動力となったレアンドロ・ダミアオン。フェリペ・スコラーリ体制のA代表にも招集され、昨年6月に行われたコンフェデのメンバー23人に選出されていたが、怪我により直前で無念の離脱。すると、ダミアオンの代わりに招集されたジョー(アトレチコ・ミネイロ)が結果を残したため、以降、一度も代表には呼ばれていない。

また、昨シーズンの全国選手権では怪我や不調により僅か5ゴールに終わったダミアオン。今年、セレッソ大阪へ加入したウルグアイ代表FWディエゴ・フォルランとはSCインテルナシオナウで約1年半共にプレーしたが最後までフィットすることが出来ず、あれだけ報じられていたビッグクラブ移籍の声も聞かれなくなっていた。

そして母国でワールドカップを開かれる今年、再起と代表メンバー滑り込みを懸けてネイマールの古巣サントスへの移籍を決断。この試合の”肩ゴール”を含め、ここまで8試合で4得点を記録している。州選手権だけに物足りない数字であるが、エースのフレッジ(フルミネンセ)が故障がちで控え一番手のジョーも絶対的な存在とは言えないセレサォンのFW陣。ダミアオンの大逆転招集はあるだろうか。

なお、試合はサントスが4-1でオエスチを下している。

試合ハイライト

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