決勝トーナメントでも激戦が続き、W杯はさらに盛り上がっているが、もう一つのサッカー界のスーパーイベント、UEFAチャンピオンズリーグもいよいよ開幕を迎える。

もちろん、W杯出場国のスタープレーヤーが所属する多くのビッグクラブは現地時間で9月16日からのグループリーグ、あるいは8月19日からのプレーオフから参加するが、マイナーリーグの王者達にも夢の舞台への道は開かれている。その予選1回戦が7月1日、日本時間では7月2日の未明から始まる。

ここでは、1回戦の3試合について紹介したい。

☆FCサンタ・コロマ(アンドラ)- FCバナンツ(アルメニア)
 1stレグ:7月1日 エスタディ・コムナール(アンドラ・ラ・ベリャ)
 2ndレグ:7月8日 フットボールアカデミースタジアム(エレヴァン)

1stレグは7月1日20時、次のサンマリノでの試合と同時に、大会全体の開幕戦として行われる。

サンタ・コロマはアンドラリーグで最多の7回目(クラブは8度と自称)の優勝を果たし、3シーズンぶりにUCL予選に登場した。前回の2010/11シーズンでは1回戦でF91デュドランジェ(ルクセンブルク)に2敗(1stホーム・2ndアウェーともに0-2)で敗れている。過去2シーズンはUEL1回戦で敗退し、欧州カップ戦での通算20試合では2007-08シーズンのUEFA杯予選1回戦1stレグでマッカビ・テル・アヴィヴ(イスラエル)に1-0と勝利したのみである(2ndレグでは0-4で、2回戦進出に失敗)。

アンドラ代表には最新の国際Aマッチである3月26日のインドネシア戦(スペイン・バレンシア州のアルジラで開催、0-1で敗北)で3選手がフル出場し、今シーズンから加入する34歳のDFイルデフォンス・リマは代表86試合7得点、国外では2004-05シーズンのラージョ・バジェカーノ(当時はスペイン2部)の後にトリエスティーナ(イタリア・セリエB)に移籍し、同クラブでは通算5シーズン(2011-12シーズンはセリエC1)で107試合3得点を記録している。

FCバナンツはアルメニアの首都エレヴァンのクラブで、2013-14シーズンにアルメニア・プレミアリーグで初優勝し、UCL初出場となった。欧州カップ戦への参加自体も、2011-12シーズンのUEL予選1回戦、隣国グルジアのルスタヴィ・メタルルギストに敗れて以来となる。西欧クラブ所属選手の多いアルメニア代表でも、22歳の若手FWであるルムヤン・ホフセプヤンが2014年に初招集され、5月27日のUAE戦で代表初ゴールを決めている(4-3で勝利した4点目)。

出場枠や予選の登場ラウンドを決める国別ポイントで、アンドラはジブラルタルを除くと最も低い53位だが、クラブポイントを見ると過去のUCL予選の実績もあるサンタ・コロマがバナンツを上回っている。もしアンドラ勢が上のラウンドに進めば、2009-10シーズンに予選1回戦でサント・フリアがサンマリノのラ・フィオリタに2試合とも1-1で引き分け、第2戦後のPK戦で勝ち上がって以来となる。

この対戦の勝者は、2回戦でイスラエルのマッカビ・テル・アヴィヴと対戦する。