ブラジルW杯での敗退から約2か月。日本代表がハビエル・アギーレ監督のもと新たなスタートを切ろうとしている一方、国内のJリーグでは、ブラジルでの“惨敗”が既に遠い昔かのような形での失点がたびたび見られている。

もちろんそこには選手の能力的な問題があり、ブラジルの地でそれがより多くの人の目に触れる形となって表れたとも言えるだろう。しかし、元日本代表の岡田武史監督がよく語っているように、サッカーでは結局のところ「あと一歩足が出るかどうか」「一瞬早く寄せられるかどうか」といった部分がゴール=結果に直結しており、“防げない失点”というのは、決して多いわけではない。

そういった見地から、ひとまずJリーグにおける「気になる失点シーン」を継続的に振り返り、自国のトップリーグで実際に生まれているゴールについて、守備視点で簡単にまとめていきたい。

なお、個人の糾弾ではなく失点シーンのイメージ共有を主目的としているほか、基本的に失点の9割は11選手誰かしらのミスが絡んでいるため、「誰がミスをした」というのは特に記載しない。

また、中盤や前線での奪われ方が悪かったから生まれたゴールというのも当然存在しているわけだが、そこまでやると内容的に長くなってしまうため、ある程度わかりやすい“気になるゴール”をピックアップしていく予定である。

浦和レッズ 4-0 大宮アルディージャ

浦和の1点目(33' 梅崎司、1-0)

サイドチェンジの時点から既にフワッとした守備で、最後はエリア内の興梠がフリーに(決めたのは飛び込んだ梅崎)。

鹿島アントラーズ 2-2 FC東京

鹿島の1点目(10' 土居聖真、1-0)
鹿島の2点目(26' ダヴィ、2-0)
東京の2点目(87' 武藤嘉紀、2-2)

東京の1点目、武藤がPKを奪取したシーンも…。

これは鹿島の1点目。右サイドの西大伍からのロングパス。

土居がエリア内でコントロールし、

シュートまで。

柏レイソル 3-0 ヴァンフォーレ甲府

柏の2点目(46' レアンドロ、2-0)

他の2失点も良い対応ではなかったが、これは左サイドへのパスから最後はゴール前に入り込んだレアンドロをフリーにして決められてしまった形。

ボランチに入ったタイミングで髙山薫が左サイドから斜めに走り出し、

ボールはタッチライン際の橋本和へ。

そしてクロスの瞬間。

髙山の持ち味であるフリーランニングから良いパスが2本続いたため失点はやむをえないようにも見えるが、最後の画像を見ても分かるように人数はいるだけに、甲府としてベストの守り方ができていたのかどうか。

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