ドイツ2部に在籍し、かつて大前元紀が所属したことでも知られるフォルトゥナ・デュッセルドルフが、難病に苦しむ日本人少女に向けて激励のメッセージを送っている。

この少女の名前は、小松愛子ちゃん。2007年7月26日に長野県諏訪市で生まれた7歳の少女で、心臓の機能が低下する「劇症型心筋炎」という難病を患っている。今年2月までは健やかに暮らしていたが、現在では救命のためには心臓移植しかないと医師から告げられている。

クラブが投稿した写真にはフォルトゥナのシャツとニット帽を着用した愛子ちゃんが写っており、クラブはこれから移植手術を受けるそんな愛子ちゃんを元気づけようとこのようなコメントを掲載したのだ。投稿の中では「もし愛ちゃんがまた元気になり、いつかドイツに遊びに来ることが出来るのなら、我々は愛ちゃんをフォルトゥナのホーム試合にご招待したいと思っています」と綴られている。このエールがどれだけ彼女に勇気を授けるのだろう。

ご存知の方も多いと思うが、フォルトゥナ・デュッセルドルフには日本人のデスクがいる。Qolyでは以前にトークイベントの開催もお知らせした、瀬田元吾さんである。

瀬田さんによれば愛子ちゃんは現在長野県松本市の病院に入院しており、「余命1日」と宣告されつつもなんとか今日まで命を繋げてきたという。アメリカでの移植出術には2億円をこえる莫大な資金であった。

しかし先月半ば、嬉しいニュースが瀬田さんのもとに届く。多くの人の支えがあり、目標であった2億1000万円が集まったのだ(現在では2億5000万円以上の支援金が集まっている)。この命のリレーは長野県を中心にムーブメントを見せ、様々な人が想いを紡いだ。瀬田さんによれば、松田直樹を亡くした松本山雅FCからも協力があったという。

愛子ちゃんが着用していたクラブのグッズも瀬田さんが送ったもので、今では「ドイツに行きたい」と話しているほどだそうだ。こういうエピソードに触れる度に、サッカークラブという存在の影響力に驚きを覚える。

日本時間11月11日、愛子ちゃんは人生をかけた戦いに向け日本を発つ。リハビリには1年を要しドナー提供があっても適応しない場合があるという。しかし、どんな困難が待ち受けていても希望を捨てずに頑張ってほしい。

愛子ちゃんが1日も早く日常生活を送れるようになり、フォルトゥナ・デュッセルドルフという素晴らしいクラブからの招待を受けられる日が来ることを心から願いたい。

【リンク】あいこちゃんを救う会公式HP

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