2016年欧州選手権予選をここまで3連勝できているイングランド。ブラジルW杯での惨敗、ホジソン監督の留任、ジェラードやランパードの代表引退と懸念が絶えなかったが、ここまでのところなんとか結果だけはついてきているようだ。

そんなイングランド代表のホジソン監督は昨日、11月のインターナショナルマッチウィークに向けた代表メンバーを発表したのだが、その中に1人だけ初招集の選手がいた。WBAに所属し、今密かに注目を集めるFWサイード・ベラヒーノである。

サイード・ベラヒーノ(Saido Berahino)は1993年8月4日生まれの21歳。

イングランド国籍を持つ選手だが、ベラヒーノの生まれは中央アフリカに位置するブルンジだ。ブルンジは独立以降民族間による内戦が絶えない小国で、国内情勢の不安から10〜11歳の頃に母親がいるイングランドへと1人で移ったという過去を持つ。その後はバーミンガムで育ち、サッカーによって英国に馴染み、英語を覚えることができたという。

なお、サイードというファーストネームはイスラム教圏に多い名前であり、ブルンジ国内にもわずかにいたイスラム教徒をルーツに持っていると推測できる。

ベラヒーノは技術、スピード、得点力とあらゆる能力を全て兼ね備えるアタッカーである。

WBA下部組織監督であるマーク・ハリソンは「ゴールゲッタータイプのストライカ」と彼を評価しで、得点パターンが多いと指摘。ワンタッチでゴールまで結びつける様な抜け出しやエリア内でのシュート意識に長け、両足でどこからでもゴールを狙えるバリエーションの豊かさが魅力。WBAのリザーブリーグでは左サイドでも使われることもあった。

こんなオシャレな技も持っているよう。

ベラヒーノはWBAのユースチームで育ち、ローン移籍で出場機会を得つつ成長した。2013-14シーズンには32試合に出場し5得点をあげ存在感を見せると、今シーズンはここまでプレミアリーグで10試合に出場し7得点を記録し得点ランキングでも上位に位置している。

これまでイングランドの各世代別代表に招集された経験を持ち、2011年のU-20W杯メンバー。この時イングランドは3試合全てを0-0で分け敗退しており、ベラヒーノは背番号4を背負っていた。

なお、ルンディ語が公用語であるブルンジにルーツを持つことから様々なカタカナ表記が存在するが、現地ではやはり「ベラヒーノ」に近い発音で呼ばれている。

ベラヒーノ擁するイングランド代表は現地時間15日(土)に2016年欧州選手権の予選スロベニア戦を、18日(火)に国際親善試合スコットランド戦を戦う。

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