12月18日、『PTI』は「ジーコ監督を招へいするという噂があるインド代表チームに対し、英雄バイチュン・ブティアは『いい監督を呼ぶよりもいいシステムが必要だ』と話した」と報じた。
スーパーリーグの大成功で注目を集めるインドであるが、代表チームはAFCチャレンジカップで予選敗退するなど最近は南アジア地域以外で結果を残せていない部分がある。
チームを率いていたオランダ人のクーフェルマンス監督は先日退任したことに合わせ、連盟はインディアン・スーパーリーグでFCゴアを指導したジーコ氏を次期監督候補として考えていると言われている。
しかし、かつてインド代表チームのエースとして活躍し、現在はサッカーの普及活動やユース育成にかかわっているバイチュン・ブティア氏は、いい監督を雇うよりもいいシステムを作るほうに投資すべきだと話した。
バイチュン・ブティア
「良い監督は、良い選手とともに良い結果を届けてくれる。しかし、インドではまず選手を開発するところから始めなければならないよ。もし良い選手を与えなければ、例えアレックス・ファーガソンを連れてきたとしても苦戦することになるだろう。
ジーコが素晴らしいコーチであることに疑いはないんだ。しかし、もし彼に20名のいい選手を与えられなかったら、結局はまた苦戦することになる。
U-17のクラブと大会、代表に投資しよう。上手くいけば、彼らがシニアでプレーし始めるころの品質は、我々の頃のスタンダードよりもずっと良いものになる。
その時、初めて良い外国のコーチに投資することが出来るんだ。品質を変えることが重要だ。それが私が考えている方式だよ。個人的には、ボブ・ホートンやヴィム・クーフェルマンスに多くのお金を使う必要はないと思う。我々はU-17の監督も探している。ここにきちんとした額を使いたい。
(インド人か、外国人か?)
インド人かもしれないし、外国人かもしれない。どちらにしても、その知識を持っているか、インドサッカーのために何かをやってきた者になるだろう。我々は誰の名前も議論はしていない。
(日本はジーコ氏を英雄としているが)
ジーコ一人ですべてが変わることはない。変化はシステムからやってくる。単に一人の人間ではなく、多くの草の根レベルでの者たちだ。彼らは若手育成に多くのものを費やしてきた。
(FIFAランキングは171位と低迷した)
ランキングは大きな懸念事項だ。いま、スーパーリーグとU-17ワールドカップをホストすることで、インドサッカーに注意が向いている。我々は若者を開発することを中心に行う必要があるのだ。
実際には、我々は若手育成のために何もしていない。私も良いシステムで育ってはいなかった。そして、多くの選手もそうだった。そして我々はそのシステムを作らなければいけない」