今月12日、ローマはソーシャルメディア上で選手が乗車する新たなバスのデザインと内装を発表した。
アウェイへの遠征やホテルへの移動など、選手が一斉に乗車し時をともにするチームバス。選手に疲れやストレスが溜まらぬよう工夫されており、一般的なバスよりも座席が広くデザインされていることが多い。基本的には仲の良い選手が隣同士に座るため、そこからチームの人間関係が見えることもあり、三浦知良のようなスター選手には特等席が用意されることもある(日本代表では三浦の席は最後部に左奥であった)。
選手たちの居場所でもあるそんなチームバスだが、今回リニューアルされたローマのバスの外装にはちょっと素敵なデザインが施されていた。
バスの側面に描かれたローマのエンブレムを覗きこむローマのカピタン、トッティ。よく見てみるとこのエンブレム、ローマファンの写真(ローマの選手の写真)によって構成されているのだ。ファンにとってはたまらなく嬉しいアイディアである。
こちらは"RIDE WITH US"という企画で生まれたもので、19.27ユーロ(およそ2815円)を支払えば自身の写真がローマのチームバスに描かれるといった内容(ローマが設立されたのは1927年のためこの金額だと思われる)。
なお、完成したエンブレムの全体像とそれらを構成する1枚1枚の個人写真は公式HP上(外部リンク)で確認することができる。参加型の企画では、こうした配慮もとても大切な工夫であろう。
ちなみに、バス側面の全体のデザインはんこんな感じ。控えめに言って、かなりかっこいい。
ファンとのエンゲージメントを築きつつ、その忠誠心を増幅させ、さらにはマネタイズもできてしまう。アイディア次第で“一石三鳥”となることを示した、ローマの素敵な工夫であった。