ユヴェントスのポール・ポグバがインテルとのイタリア・ダービーで見せたエラシコが鮮やかだと話題だ。
GKハンダノヴィッチに阻まれゴールこそならなかったが、DFを鮮やかに抜き去る実に爽快なプレーだった。
英紙『Guardian』ではこのプレーを取り上げ、エラシコを特集。
同紙ではポグバには足の速さはあるだろうが、偉大なるリヴェリーノの確固たる冷静さには(まだ?)欠けると言及している。
リヴェリーノとはブラジル代表として1970年代のW杯3大会に出場するなど屈指のテクニックを誇ったレフティー。引退後の1994年に清水エスパルスの監督を務めたことでも知られる。
そして、同紙ではリヴェリーノはエラシコをあのセルジオ越後氏から習得したとしてこんなエピソードを伝えている。
リヴェリーノはコリンチャンス時代のチームメイトのひとりセルジオ・エチゴからエラシコを学んだ。
2人はコリンチャンスのユースチームで一緒にプレーしており、1964年にエチゴは新しいスキルで(相手を?)負かしてみせた。リヴェリーノは感銘を受け、教えを請うた。
「彼がそれをやるのを一度目にして、こう言ったんだ。『Hey、日本人よ、そのトリックは何なんだ?』。
彼は言った。『簡単だよ、リヴェ。教えてあげる』と。今は彼がそれ(エラシコ)を発明したと言うけれど、私が完成させたのさ」
そのうえで、『エチゴは日本でしっかりとしてキャリアを送ったが、リヴェリーノはこのトリックを世界中に知らしめる選手となった』 とも。
セルジオ越後氏がエラシコの考案者だということは知られている話だが、リヴェリーノとのやり取りはなかなか興味深い。