クリスティアン・ベニテスの死を乗り越え出場した昨年のW杯は、ホンジュラスに勝利しフランス相手に引き分けたものの、グループ3位で敗退。初戦スイス戦の後半ATに喫した失点&敗戦が大いに悔やまれるが、今振り返れば妥当な結果であったと言えるだろう。

チームを率いたルエダ監督(日本代表監督就任の噂があったことを覚えている方はいるだろうか)は大会後に辞任。その後はシクスト・ビスエテ氏が暫定で指揮を執っていたが、今年1月にグスタボ・キンテーロス監督の就任が発表された。

キンテーロス監督はアルゼンチン出身だが現役時代はボリビア代表として1994年W杯に出場した経験を持つ。引退後もボリビアで指導者となり、2010~2012年には同国代表の指揮官を務めているが、成績不振により解任されている。

しかし2012年にエクアドルの強豪エメレクの監督に抜擢されると、記録的な強さで2013、2014年と国内リーグ連覇を達成。リベルタドーレスでも結果を残し、代表チームにも多くの選手を送り出していたことが評価され白羽の矢が立った。

新体制が発足し3月に初戦を戦って以降、3試合白星を得られなかったが、今月6日のパナマ戦で4-0と大勝し初勝利をあげている。敗戦はメキシコ、アルゼンチンに喫したもので結果に悲観することはない。しかし今大会のエクアドルに多くを望むのは酷であろう。

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