リオ4強の一角にして、全国選手権の優勝経験もあるボタフォゴはブラジル有数の古豪にして名門クラブだ。
しかし昨年、突如現役を引退しミランの監督に就任した元オランダ代表クラレンス・セードルフ、シーズン途中にコリンチャンスへ移籍したウルグアイ代表ニコラス・ロデイロらの穴を埋められず、創設110年目で2度目となる降格の憂き目にあった。
ただ今季、ドゥンガ体制のセレソンで守護神も務めた主将ジェフェルソンが残留。さらに代表経験もある名手ダニエウ・カルヴァーリョの現役復帰や、「ネイマール2世」とも言われたネイウトンをシーズン途中にレンタルで獲得し、2部としては充実した戦力で早い時期に首位に立つ。
そして10日に行われた第35節、敵地でのルヴェルデンシ戦に1-0と勝利し、3試合を残して来季の1部昇格を決めた。
しかも決勝ゴールを決めたのはこの人!
昨年、J2・横浜FCでプレーしたホナウドだ。
横浜FCではグロインペイン症候群の治療のため11月に帰国することとなり、12試合1ゴールに終わったホナウド。
今年はイトゥアノに貸し出されていたが、コパ・ド・ブラジルで7試合6ゴールと爆発し、なんと9月に入りレンタル先を変更して名門ボタフォゴに加入していたのだ。
先月、待望の初出場を果たすと、4試合目での移籍後初ゴールがチームを昇格に導く決勝点となったのである。
上述したとおりボタフォゴはブラジル屈指の名門であり、J2でも活躍できなかったホナウドにとって予想外の出世と言えるだろう。果たして来年はどこでプレーすることになるのであろうか。