すでにQolyでも何度もご紹介している、デイヴィッド・ベッカム主催のチャリティマッチ。

オールド・トラッフォードで行われたことからベッカムやスコールズ、ベッカム長男のブルックリンといったユナイテッドに縁のある選手に歓声が飛んでいたのだが、この選手への声援もなかなかのものであった。

「世界最高のファンタジスタ」の呼び声高きロナウジーニョだ。

今年9月にフルミネンセを退団して以降無所属の状態が続くロナウジーニョだが、未だ引退は発表していない。体もしっかり絞れており、世界選抜の一員として先発出場を果たしている。

試合前には通りすがりのスタッフをノールックで股抜きして見せたり、試合中にもいたるところでそのトリッキーかつマジカルなプレーを見せてくれた。

なかでもロナウジーニョらしかったのは後半のこのシーンだった。

試合終了間際、ボールを持ち運ぶロナウジーニョ。

相手GKであるデイヴィッド・シーマンが前方に出ているのを見ると、ペナルティエリアの少し外側からロナウジーニョはループシュートを狙ったのだ。

これは惜しくもクロスバーの上を越えてゴールにはならなかった。ここからシュートを狙うという発想自体はおもしろいものだったが、特別惜しいプレーというわけでもなかった。

しかし、英国を中心にこのシーンが話題となっているのだ。

ではそれはなぜか?答えは、13年前の日本でのあの出来事にある。

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