サガン鳥栖は、11日フェリックス・マガト監督と1年契約で基本合意したと伝えられる。「タイトルを狙えるように」と語るマガトだが、厳しい練習を課すことから「鬼軍曹」と呼ばれ、チーム統制のために選手の好き嫌いも激しい。それだけに賛否両論色んな声が上がっている。

今回は、彼が発言した言葉と共にエピソードを編集部が厳選して紹介、“マガト流”を理解する1つのヒントになってくれれば幸いである。

高いクオリティーは苦しみから得られる

"Qualität kommt von Qual"

厳しい練習で知られるマガトのモットーがこれ。チームを天才だけで構築することはできない、そこで高い品質を求めると必要なのが「汗」だという。練習練習そして練習、それこそが結果を生み出す術である。

これまで指導した選手はみな私のトレーニングでやってきた。一人も死んでいない

その厳しい練習方法は結果を残している時は良いが、そうでない時は度々批判にさらされてきた。それに対して練習方法を変えたほうが良いのではないか?という提案に対してマガトが答えたのがこれ。確かにマガトの親は軍人であっただけに生死をかけた戦いもあっただろう。しかし、これはフットボールである。

怪我をしたらチーズを使え

フルアム時代のこと。ノルウェー代表DFブレーデ・ハンゲランが怪我をしたところ、アルコールに浸したチーズをそこに貼るように言われたという。

実際にはドイツに伝わる古い言い伝えで怪我をしたときにはアルコール漬けにしたカッティングチーズを貼るというものがあり試してみる価値はあるのではないか?という提案だったそうだが、メディアによって歪められて伝えられたことで両者の関係は冷え冷えに。最終的に、マガトがフルアムから解任された時、英紙は「狂気の世界からの解放」と見出しを付けてこれを報道した。

【次ページ】ロンドンを自転車で