ー少年時代から愛するクラブで働くのはどんな感じですか?

「ここで働く雰囲気は素晴らしい。

アカデミー上がりの若手選手のことはほとんど知っていますし、数人は初めてこのクラブに来た際に私の家族と暮らしてもいたんです。なので、彼らが成長するのをこの目で見てきました。

今は私はキットマンで、彼らはキープレイヤー。一緒にトップチームにやって来たようなもの、45歳と17歳ですけどね!

私はずっとPSVを応援してきました。最初のクラブであり、唯一のクラブです。選手たちは変わっていくだろうけれど、その裏側は変わらない。

ここはPSVです。もし出ていきたい者やクラブ以上になりたがる者がいれば、彼らはここにはいられない。

プロのサッカー選手になることがどんなものかは私には分かりません。でも、それに近いものなら知っているし、それを奪い去られることも。

事故で辞めなくてはならなくなった時、それはひどく恐いものです。このクラブが支えてくれて、本当に感謝しています」

ー試合日の一般的な準備はどんなものですか?

「私達は用意をして、試合前日に全てのキット(ユニフォーム類)をスタジアムに搬入します。

試合日には選手全員がホテルに入り、私たちは彼ら全員とたくさんコーヒーを飲みます。とてもPSVなことをするんです。座って一緒にコーヒーを飲むんですよ。

それから、試合の3,4時間前に私はスタジアムへ向かい、キット類の最後の準備を行います。

私がプレーしていた頃は、ユニフォームのサイズはひとつしかなく、全部ブカブカでした。今では選手全員がタイトフィッティングなものを欲しがりますね」

ー多くのPSVの選手たちは引退後に戻ってきますね。少し例を挙げるなら、アンドレ・オーイエル、コクー、ファン・ニステルローイ。なぜですか?

「ファミリーですよ。

カフェにいるポール(料理人)を見てください。彼の両親はここで16年間(働いて)いました。

彼らは私の親みたいでもあったんです。自分はいつもここにいて、家にはいなかったので。

全ての選手たちにとって同じことです。悲しいことにポールの父は亡くなりましたが、今は彼がそれを引き継いでいる。

このクラブはクラブを愛する人々を愛している。それがここにある相互関係です」

ーアイントホーフェンの人達にとって、このクラブはどれほど大事なんでしょう?

「それは言葉では言い表せませんね。

『Philips』があり、PSVがあって、ともにこの街を代表する世界的ブランドです。

『Philips』は来年からユニフォームスポンサーではなくなるでしょう。でも、彼らはこのクラブのDNAに残り続けるでしょうし、そのDNAはサポーターたちにとって全てなんです。

それはこのコミュニティを繋ぐものであり、私たちに誇りに思う理由をくれるものです」

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