オーストリアで行われたスペイン代表との親善試合に、1-6で惨敗した韓国代表。

韓国はこの試合前まで代表戦16戦無敗と表向きは好調だった。また、昨年8月の日本戦(1-1)以降、10試合連続無失点という記録まで作っていたのだが、よもやの大敗…。

韓国が6失点を喫するのは、1996年10月のイラン戦以来、およそ20年ぶりのことだそう。

ただ、2014年9月にウリ・シュティーリケ監督が韓国代表の指揮官に就任して以降、ヨーロッパの代表国と戦うのはこれが初めてであった。

試合後、指揮官は「(実際に対峙した)スペインは、認めざるを得ない強いチームだった。スコアよりも明確な差があった」とコメント。また、「この試合を通じて多くのことを学ばなければならず、反省して修正しなければならない」とも述べていた。

この大敗について地元韓国メディアはどう報じたのか、ちょっと調べてみた。

▼朝鮮日報、「これが韓国サッカーの現実」

「いくらスペインであっても、1-6の敗北はあまりにも酷かった」として、衝撃的な結果だと伝えた。

ダビド・シルバのFKはどんな世界的GKでも防ぐのは難しかったとしながら、「問題はそれ以降の空しく崩れた試合内容だった」とも。また、個人の技量に優れたスペイン相手に韓国は組織力と活動量で対抗しなければならなかったが、気後れしてバックパスを繰り出すなど縮こまってしまったと指摘。

さらに、パスミスが絶えず、適切な戦術の変更もなかったとも言及していた。「シュティーリケ監督と選手たちがこれまで築いてきた記録が虚像であることを悟らなければならない」と専門家が指摘したとも報じている。

▼スポーツ韓国、「親善試合の意味を成さない総崩れ」

前後半にそれぞれ3ゴールずつを奪われ、「悲惨な敗北」と伝えた。

また「強いチームとの親善試合は、欠点を把握できる絶好の機会」だが、ミスからの失点ではそれも確認できないと指摘。「強豪チームとの親善試合」という意味を失うものだったとしている。

さらに、完全にメンタルが崩壊するなか選手たちは途方に暮れてしまい、「ベテランとリーダーの不在が明らかになった」とも。キャプテンであるキ・ソンヨン(先発フル出場)のスタイルに、カリスマタイプなリーダーを見出すのは難しい、とのこと。

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