リヴァプールとエヴァートンといえば、同じマージーサイド州を本拠地とする名門クラブである。

「マージーサイドダービー」と呼ばれる両者の一戦は最も退場者が出ることで知られ、両サポーターも激しいライバル関係にある。

そんな両クラブのファンの間で、大流行中のゲーム「ポケモンGO」を原因にバトルが勃発しているようだ。

『Liverpool Echo』をはじめとした英国各紙が伝えている。

AR(拡張現実)というテクノロジーが用いられた同ゲームは、位置情報とカメラ機能を利用することで現実世界にポケモンが登場する仕掛けになっており、捕獲や交換、バトルが可能だ。

街中には「ジム」と呼ばれる場所が予め設置されており、プレーヤーはジムに集ってポケモンを戦わせたり捕まえられたりする。要は、ゲームにとって重要な場所なのだ。

「ポケモンGO」はすでに英国でもリリースされており多くのユーザーがゲームを楽しんでいるのだが、リヴァプール市ではアンフィールドがジムになっている。しかしその一方、エヴァートンのホームであるグッディソン・パークにジムは存在していないのだそうだ。

英国紙によれば、こうした事実にエヴァートンのサポーターが失意を覚えているのだそう。グッディソン・パークには「ポケショップ」と呼ばれる“道具屋的”な場所しかなく、冷遇されていると感じているファンもいるのだとか。

『Mirror』はこのニュースについて、「プレミアリーグの新シーズンを前に、リヴァプールはライバルであるエヴァートンから最初の勝利を収めた…『ポケモンGO』のおかげで!」と伝えている。いかにも英国チックなユーモアだ。

また、アンフィールドのなかでもジムが設置されているのはビル・シャクリー像の付近であるという。

ビル・シャクリーとはリヴァプールに黄金期をもたらした偉大なる指導者であり、クラブの象徴的な人物である。ポケモンGOにハマるエヴァトニアンとしては、複雑な気持ちでこのジムへと向かうことになるだろう…。

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