『El Tiempo』は、「コロンビア民間航空特別行政団体(Aerocivil)は、先月発生したチャーター機墜落事故の予備的な報告書を発表した」と報じた。
先月コロンビアで発生した墜落事故では、コパ・スダメリカーナ決勝に向かっていたシャペコエンセの選手やスタッフを含めた71名が死亡。
初期の調査においては、その墜落の原因は燃料不足であったと考えられたほか、全電源がダウンする7分前まで緊急事態宣言が出されていなかったことが疑問視されていた。
シャペコエンセの事故、会社ぐるみの「稚拙な計画」が原因か https://t.co/3GeVnrxFCq
— Qoly(コリー) (@Qoly_Live) 2016年12月2日
今回事故に関しての最初の調査報告が行われ、ブラックボックスの解析による事故原因の推測が発表された。
その中で新たに発見された事実は、当該のチャーター機はもともと過積載状態であったということだった。
事故機であるBAe 146の最大許容重量は4万1800kg。しかし、事故機はそれを超える4万2178kgだったとのこと。
ブラックボックスに記録されている操縦士ミゲル・アレハンドロ・キロガ・ムラカミ氏、ならびに副操縦士との会話の内容によれば、墜落までの状況は以下の通りだったという。
- 操縦士、副操縦士の間で燃料不足の可能性について議論されていた
- ボゴタ空港に着陸することを決定したものの、その後変更され、メデジンに直行していた
- 事故機がメデジン空港に近づいた際、Vivacolombia(他の航空会社)の飛行機が燃料の問題を報告していた
- 事故機はその時点で燃料不足を報告しておらず、優先権を求めていた。これは緊急事態を意味するものではないため、Vivacolombiaに優先権が与えられていた。これは問題をいち早くチェックするために行われる通常の判断である
- 事故機は墜落7分前に緊急事態宣言を出す
- 空港は墜落6分前にすべての飛行機の離陸をキャンセルし、事故機の着陸準備を行い、優先権を付与した。この時点で事故機は4機のエンジンのうち2機を停止していたが、それを報告していなかった
- 墜落3分前に事故機のエンジンの4機目が停止した。墜落2分前に操縦士が「完全に失敗した。燃料不足である」と報告したあと通信が途絶える
- 事故機は墜落。衝突時はおよそ時速230kmであった
最初の報告によれば、事故は明確に複数の人的エラーが重なったものであると判断されている。今後事故については更なる調査が行われるとのことだ。