筆者名:能登正人
「海外で底辺から頂点へ。 世界中を股に掛ける、“さすらいフットボーラー”」 セレッソ大阪の下部組織出身で、高校卒業後は、スペイン、ドイツ、タイの数クラブでプレーし、2015年にはジェフユナイテッド千葉・市原でJリーグを経験。 2016年にはラオスのラネサン・ユナイテッドに移籍してシーズン優勝を飾った。今季からはインドネシアに活躍の場を移し、ペルシバ・バリクパパンでプレー。当コラムでは、生活の様子やインドネシアのサッカー事情、文化面などを“ゆるーく”配信。
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さて、前回までのコラムを読んでくださっている方は、「同じグループリーグに日本人選手が集まっている」という奇跡的なエピソードを覚えてくれているかと思いますが、早速グループリーグ2戦目にして、松永祥兵選手のいるペルシブ・バンドゥン(Persib Bandung)との試合が行われました。
5万人の観衆が訪れた超満員のスタジアムは最高の雰囲気で、僕は、トップ下で90分間プレー。初戦とは違い、自分の色も出せ、前半戦の先制点をアシスト出来ました。ですが、結果は1-3で負け。やっぱり負けるのは悔しい・・・。去年はリーグ優勝も経験して、僕が出た試合は去年から1試合も負けずにここまできていたので、個人的にも久々に悔しさを味わいました。
ゲームの流れの中で自分のイメージ通りに動けた部分もあって楽しめていたのですが、やっぱり、決定的な場面をより多く作ることを求められているポジションだし、相手が嫌がるポイントをもっと数多くついていきたいなと思います・・・はい。とまあ、試合の話しはこのくらいで(笑)
それは試合翌日のこと。松永さん(松永祥兵選手)から「晩御飯を食べにいこう!」とお誘いを受け、松永さんもお世話になっているというインドネシアの大富豪宅にご飯を食べに行ってきました!
駐車場管理の人と警備員に出迎えられ家の中に入ると、そこには大きな螺旋階段。ガラス張りのリビングルームの外にはセレブの定番とも言うべきプール。もはや映画に出てくる様な大豪邸です。
「一体、持ち主はどんな人なんだ?」と想像を膨らませていると、ついに御本人登場。僕の勝手な想像では“小太りのおじさま”が現れる予定だったのですが、背筋もシュッと伸びたまさかのおばさまが(!?)自分が全く想像していなかった展開に多少面食らいつつ、挨拶も程々にしてごはんを頂くことに。
この大富豪、話しを聞くに、毎日三食日本食を食べているらしく、出てくるのはどれも美味しい日本食ばかり。コース料理のように次々出てくる美味しいごはんを頂き、幸せいっぱい。
特に最後のお味噌汁は最高で、“お出汁”って心を落ち着かせてくれる素晴らしいものだなぁ・・・とインドネシアの地で改めて感じた僕でした。
そして、この豪邸、部屋の花もすごくきれいにお手入れされていて、食後に案内してもらい蘭の花などを鑑賞。実は、僕、趣味が「作陶」ということで、鉢にも興味津々だったので、珍しいのを見つけては「欲しいなぁーっ」てなってました(笑)
今回、残念ながら、そのおばさまの写真はありませんが、70歳過ぎとは思えない、本当に元気で優しさに溢れた方でした。
“日本の美学”というか日本人以上に繊細な感性と文化への造詣を持たれているのが伝わったので、「上に立つ人は総合的にも優れていて、本当に人格者なんだな」と痛感させられた次第です。
試合でまたこの場所に来ることもあるので、また違う楽しみが幸せなことに増えました。誘って頂いた松永さんにも感謝。そんな感じで楽しく過ごせてるインドネシアでの毎日です。
「いつの日か大富豪」 正人