『Sky Italia』は4日、「ミランの買収に向かっている中国系コンソーシアムから、中心的な投資家が蒸発している」と報じた。
昨年夏にミランの買収に向けた契約にサインした中国系コンソーシアム、シノ・ユーロップ。
しかし、その後取引は遅れに遅れ、数度の延期を余儀なくされた。ミランの持ち株会社であるフィニンヴェストには供託金として2度に渡り1億ユーロ(およそ120億円)が支払われている。
3月3日に予定されていた契約締結の期日も再び延期されており、まだ不透明な状況が続いている。
メディアによればフィニンヴェストは3月10日までに1億ユーロの供託金を支払えば延期を認めると通告したとのことだが、それをシノ・ユーロップが出せるかどうかは不明である。
『Il Sole 24』の金融アナリストであるマルコ・ベッリナッツォ氏はインタビューに対して以下のように話し、もはや状況としては厳しいと分析した。
マルコ・ベッリナッツォ
「8月5日に最初の契約が結ばれた際には、シノ・ユーロップには11の投資家がいたことが確認されている。彼らには大きな資金力があった。
8月5日から2月27日までの間に、中核となっていた投資家が蒸発した。彼らは8月に1億ユーロを支払い、さらに延期で1億ユーロを投じた。
そして、新たに2億ユーロ(およそ240億円)が必要になっている。彼らには、その資金がない。
これはフィニンヴェストにとって青天の霹靂だった。このような状況を予期してはいなかった。この数週間、中国のグループは『資金は見つけられる』と言い張っていたからだ。
すでに状況はシノ・ユーロップのコントロールできる範囲を超えている。特に中国政府が海外への資金流出を絞っている。そして、リヨンの買収にも問題を抱えている。
事実、フィニンヴェストは全ての交渉を破棄することもできた。これまでの資金は、契約が行われない場合に備えて残されている。
こんなものは見たことがないね。新しい状況だ」
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