J2アビスパ福岡のブラジル人FWウェリントンが19日夜、日本人選手および主審を批判したと受け止められた報道を否定した。
ウェリントンは2014、2015年に湘南と福岡をJ1昇格に導いた29歳のブラジル人FW。強靭な肉体を生かした空中戦と前線でのキープ力が武器で、日本で非常に高い評価を受けている。
福岡は昨季J1最下位でJ2降格を余儀なくされたがウェリントンは残留。今季は開幕4試合3得点と絶好調で、昨日行われたロアッソ熊本戦でも決勝ゴールを決めた。
ただ先日、彼の母国ブラジルの最大手『Globo』に掲載された記事がちょっとした問題となっている。
現地の日付で3月17日に公開された記事の中でウェリントンは、Jリーグで非常に厳しいマークを受けていると主張。「日本人は爪を切らないから、僕はほとんどの試合で傷を負ってしまうんだ」と語り、引き裂かれた額の傷と破れたスパイクの写真をアップしたのだ。
Artilheiro no Japão, brasileiro sofre com pisões, arranhões e chuteiras rasgadas https://t.co/7c6jAbgVgM pic.twitter.com/RK8a1DggO6
— globoesportecom (@globoesportecom) 2017年3月17日
さらに彼はこのことを主審に訴えたものの、「僕はフィジカルが強いからファウルではないと言われる」と話し、外国人であることにより公平な判定を受けていないと話した。
その記事が日本でも翻訳され話題となったのだが、ウェリントンは昨日の試合後に自身のSNSを更新し、この報道の内容を否定した。
以下、その全文。
「アビスパサポーターの皆さんへ。
昨日インターネット上で取り上げられた私に関する記事ですが、残念ながらブラジルの取材者の方の表現が、誤解につながるものであったことを非常に残念に思っています。ブラジルの人が興味を持ちそうな部分を誇張し、私が話していない表現で記事にされてしまっています。
私が日本でタイトなマークを受けているのは事実ですが、決して日本のレフリーの方々を批判するつもりはありません。さらに、私が日本でこうして長くプレーしているのも日本という国と日本の人々が大好きだからであり、自分の意志で大好きな日本でプレーすることを選択しています。
サポーターの皆さんには改めて誤解のないようお願いするとともに、これからもご声援よろしくお願いします!」
ウェリントンは日本語でこのように綴り、母国で報道された内容について、「タイトなマークを受けているのは事実」としたものの、執筆した記者が興味を持たれそうな部分を“誇張”し、使用していない表現を用いたものであると訴えた。
さらに彼は審判団を批判するつもりではなかったことを強調した上で、日本とJリーグへの想いを語り、サポーターに誤解をすることがないように求めている。