アメリカサッカー協会は17日、「ユナイテッド・サッカー・リーグを正式に2部リーグとして認可した」と公式発表した。
アメリカでは1部に当たるメジャーリーグサッカー(MLS)に昇格・降格制度が存在しない。
しかし独立リーグという形で下部のコンペティションは存在しており、ノース・アメリカン・サッカー・リーグ(NASL)が2部、ユナイテッド・サッカー・リーグ(USL)が3部という扱いになっていた。
しかし、昨年アメリカサッカー協会はUSLを2部リーグとして2年間認可するという暫定的な決定を行っていた。
2009年に設立されたNASLは、現在MLSで戦っているモントリオール・インパクトやミネソタ・ユナイテッドが所属していたことで知られる。
しかし2015年からチームの要件などの点でアメリカサッカー協会と対立。現在は2部リーグとして扱うことを求めて裁判を行っていたが、それらを避けるチームは続々とUSLに離脱、あるいは解散した。
昨年はオタワ・フューリーとタンパベイ・ローディーズ、今年はインディ・イレブンとノースカロライナFCがUSLの方へと移っている。
また、FCエドモントンとサンフランシスコ・デルタズも、リーグの不確実性を理由にプロとしての活動を停止。2018年のシーズンに参加が決まっているのは新規参入を加えても僅か6チームとなっている。
一方、USLはMLSのリザーブを受け入れるなどして拡大を続けており、今季は33チームが参加する予定だ。ディディエ・ドログバがオーナー兼選手を務めるフェニックス・ライジングもプレーするなど、大物選手も所属している。
よりプロフェッショナルな関係と環境があるUSLを、アメリカサッカー協会は新たな2部リーグとして認めた形だ。
ビジネスの面で進んでいると言われるアメリカのサッカーであるが、それはリーグもクラブも一般企業に近いものになるという意味。創設、消滅が頻繁に発生するのは仕方がないことなのだろう。