『Telegraph』は26日、「ロマン・アブラモヴィッチ氏は、チェルシーを売却しようとしている」と報じた。
2003年にチェルシーの株式を取得し、オーナーとなったアブラモヴィッチ氏。多くの資金を注入し、欧州屈指のクラブチームへと成長させた。
しかし記事によれば、英国とロシアとの関係が悪化したことでビザの問題を経験し、適切な額であればクラブを手放すことを検討しているという。
チェルシーの取締役は投資専門銀行Raine Groupと協力をし、株式を購入してくれる人物を探しているとも。
Raine Groupは、2015年にマンチェスター・シティの株式13%を中国の投資家に売却するために動いた会社である。
ロマン・アブラモヴィッチ氏は今年初め、ジム・ラットクリフ氏(石油化学企業イオネスの創業者)から20億ポンドでチェルシーを買いたいと打診されていたが、それを拒否したという。
20億ポンドという額はサッカークラブの買収としては世界最高のものとなり、2005年に7億9000万ポンドで買われたマンチェスター・ユナイテッドを大きく超える。
今年5月、アブラモヴィッチ氏は英国とロシアの関係が悪化したことでビザが取得できなくなり、FAカップ決勝戦を観戦することが出来なかった。
夏のマーケットでもアントニオ・コンテ時代から補強がうまく進んでおらず、今季もケパ・アリサバラガをかなり市場価値よりも高く買うことになってしまった。
クラブの内部でやや混乱があるようにも見えるが、果たしてアブラモヴィッチ氏は今後どのような未来を描いているのだろうか?
なお、『Telegraph』がアブラモヴィッチ氏の広報担当官にコンタクトを取ったところ、『ジム・ラットクリフ氏のオファーを断った時と何も変わっていない』との回答だったとのこと。