第97回の全国高校サッカー選手権大会は、青森山田(青森)の優勝で幕を閉じた。
かつて柴崎岳を輩出した東北の雄は今大会も前評判通りの強さで勝ち進むと、決勝で前回準優勝の流通経済大柏(千葉)を3-1で退け、2年ぶり2度目となる栄冠を手にした。
決勝で2ゴールを記録した檀崎竜孔(北海道コンサドーレ札幌)、大型DFの三國ケネディエブス(アビスパ福岡)はこれからプロの世界で凌ぎを削ることとなる。
一方、今冬に鹿島アントラーズからヴィッセル神戸へ移籍したDF西大伍は、青森山田のあの選手が「プロ入りしない」ことに驚いたようだ。
え、青森山田の天笠くんどこも取らないの
— 西大伍 Daigo Nishi (@daigonishi22) 2019年1月15日
西が挙げた「天笠くん」とは、背番号6番のMF天笠泰輝のこと。
天笠に関しては、青森山田の一年先輩で現在神戸でプレーする郷家友太も「チームの心臓」として太鼓判を押した逸材だ。
中村俊輔に憧れていたという左利きの18歳は天性の感覚と展開力を持つ守備的MFで、決勝でもその優れた技術によってチームを自在にコントロールしていた。
その天笠は、中学まで地元の群馬でプレーしたもののプロ入りを目指して青森山田へ入学している。
となれば当然プロ入りを希望しているはずだが現時点で獲得したクラブはなく、報道によれば関西大学へ進学する予定なのだという。
プロが唸るほどの能力を持ちながら(本人が断った可能性もあるが)獲得するクラブがない…その事実は、日本代表経験を持つ西にとっても驚きのことだったようだ。