2018年のワールドカップを終えたあと、マンチェスター・ユナイテッドでなかなかいいパフォーマンスを見せられずに苦しんでいたジェシー・リンガード。
結局かつてのフォームを取り戻せないまま今季ウェストハム・ユナイテッドへとローン移籍することになったが、環境を変えたことで劇的な復活を遂げた。
1年以上スタメン出場がない状況から一転、ウェストハムでは10試合にスタメン出場して9ゴール4アシストと絶好調。とてつもないペースで得点に絡んでいる。
『Besoccer』によれば、彼はその理由をYoutubeの『Presenting』というトーク番組でこう話したという。
ジェシー・リンガード
「ロックダウン中、僕はいつでもサッカーを辞めることができたよ。
『ああ、もうやりたくないな。やめよう、諦めよう』という感じだったんだ。
しかし、戦いは僕を常に人生へと引き戻してくれるね。サッカーを辞めなかった。それは終わった。僕は試合に入ることができて幸せだよ。ベンチに座っているのではなくね。それは自分じゃなかった。
ユナイテッドでは心ここにあらずだった。全く集中できていなかったんだ。
他のことばかり考えていたんだ。そして、サッカーをするためにそれらを隠していた。緊張していて、ストレスを感じ、やれなくなっていた。
午後8時に試合をする。午後になったらホテルに行って、2~4時間ほど寝て、カーテンを閉めて闇の中で過ごし、そして闇の中で起きる。陽の光を浴びることがなかった。
医者からアドバイスを受けたんだ。朝起きたらできるだけ早くベッドから離れ、カーテンを開けて光を浴びなさいとね。僅かなことで人間の態度は変わるものだよ。
以前の僕はもはやジェシー・リンガードではなかった。同じ人ではなかったように感じるよ。サッカーの試合に行きたくなかった。
ロックダウンはある意味僕を変えたと感じている。昔の試合を振り返ってみれば、『ああ、これが本物のジェシー・リンガードなんだ』と思うよ。
今は頭が元に戻り、サッカーをし、そして母を助けているだけだ。他に何かをする時間はないね」
ユナイテッドでは一時期メンタルヘルスの問題によってサッカーへの情熱を失い、現役引退を考えるまでに至っていたという。
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ロックダウン中に生活のリズムを変えたことによって徐々に健康を取り戻し、それがウェストハムでの復活につながったようだ。