今シーズンの開幕前、トッテナム・ホットスパーの監督に就任すると伝えられていたパウロ・フォンセカ氏。
6月11日にその交渉が合意に達したと伝えられたものの、その6日後には逆に破談となったというレポートがメディアで報じられた。
そして、トッテナムはその後ジェンナーロ・ガットゥーゾ氏と噂になり、30日にヌーノ・エスピリト・サント氏を新監督に迎えたことを発表している。
今回フォンセカ氏が『Telegraph』のインタビューに答え、この突然のキャンセルはトッテナムが招聘した新しいディレクター、ファビオ・パラティーチ氏との意見の相違があったためだと明かしたそうだ。
なお、トッテナムがパラティーチ氏との契約を発表したしたのは6月12日で、フォンセカ監督の合意が伝えられてから1日後であった。
パウロ・フォンセカ
「トッテナムとの合意は成立していたよ。我々はプレシーズンの計画も持っていた。クラブは攻撃的なサッカーができる監督を探していたんだ。
発表はされていなかったが、選手補強のプロジェクトもあった。しかし新しいディレクター(ファビオ・パラティーチ)がやってきたとき、状況は変わった。
我々はいくつかの考え方で合意することができず、パラティーチは別の監督を好んだ。
私には譲れない原則がある。素晴らしいチームの監督になりたかったが、私のアイデアやスタイルを信じてくれるプロジェクトがなければいけない。あのディレクターにはそれがなかった。
レヴィ会長や前のディレクターは魅力的で攻撃的なサッカーができるチームを求めていたし、私はそれに答える準備が出来ていた。それ以外のスタイルを実行することはできない。
あらゆる選手はボールを保持したいと思っているものだ。支配したい、そしてプレーしたい。ボールを取り返すために走り回りたくはない。ボールのないところで走って守備をすることは望んでいない。
守備をするための最良の方法は、ボールを持っていることなんだ。我々はサポーターとともにスペクタクルなショーを作る義務がある。それが監督のやるべきことだ。
すべての試合に勝ちたいのは当然であるが、勝つだけでは十分ではない。攻撃的に試合を支配し、勇気を示さなければならない。私はこの哲学とともに生き、ともに死ぬのだ。
試合に勝って家に帰ったあと、妻には『勝ったのになぜ不満そうにしているの』と聞かれることがある。それは望んでいた形で勝てなかったからさ」
昨季はローマを率いていたものの、ジョゼ・モウリーニョと交代する形で退任することになったフォンセカ氏。トッテナムとの破談後はどこのクラブとも契約しておらず、フリーの状態が続いている。