クラブトークンやNFTなどブロックチェーン技術の活用が進みつつあるサッカー界。

そうしたなか、FC琉球は、国内プロスポーツクラブで初めてとなるIEO(Initial Exchange Offering)をGMOコイン取引所を通じて実施し、「FC Ryukyu Coin」(※FCRコイン)の抽選販売を行うことを発表した。

「IEO」とは、独自暗号資産(トークン)発行によるコミュニティの形成・強化や資金調達を暗号資産取引所が支援するもの。

企業やプロジェクト等の発行体が、ユーティリティトークンを電子的に発行することで資金調達を行う仕組みの中でも、暗号資産取引所が主体となって発行体のトークン販売を行うモデルを指す。

IEOは近年注目を集めており、海外で多くの事例が出てきている。国内でも改正資金決済法施行以降、ガイドライン策定等の制度整備が進んでおり、プロスポーツクラブでの発行となるIEOは国内初の試み。プロスポーツ界にとっても新たな挑戦となる。

今回のIEOによって調達した資金の使途は以下の通り。

  • 40%:FC琉球のチーム運営・強化費・育成費
  • 40%:FC RYUKYU SOCIOシステム開発・運用・マーケティング費
  • 12%:FC琉球コイン発行・運用費用
  • 8%:予備費用

総供給量10億FCRコインの45%にあたる4.5億FCRコインをIEOプロセスの中で分配し、調達した資金は現在J2で戦うチームの強化育成費やスタジアム施設関連費、FCRコインの活用ができるプラットフォーム「FC RYUKYU SOCIO」のエコシステム構築に使用。J1昇格に向けたチームの強化投資を加速させるとのことだ。

2日に会見を行ったFC琉球の倉林啓士郎社長によれば、4年前に当時はICO(Initial Coin Offering/新規暗号資産公開)に取り組んでいたが、なかなかリーグの理解等が得られず一度はペンディングしたという。

今回、改めてIEOとして再チャレンジし、実現した形となった。

FCRコインの販売に合わせて、FC琉球はスポンサーを含むサポーター、選手、クラブの3者間の繋がりを再構築し、価値共有をよりなめらかにするプラットフォーム「FC RYUKYU SOCIO」を開設。

流通するFCRコインを通して、サッカークラブが持つ価値の分散化と流動性を促し、地域サッカークラブに共通する資金問題などの経営課題を解決していくことで、現代サッカークラブ経営の新しいスタンダードを作り、地域スポーツクラブと地域経済の関係性にイノベーションをもたらすという。

なお、今回のIEOを記念し、FC琉球として初となる公式マスコット「ジンベーニョ」のNFTをファンクラブ会員と一般希望者(抽選)合計1,000名へエアドロップされる。

FCRコインを扱うGMOコインの口座開設は好調で、すでに数億円が集まっているとのこと。気になった方は公式ページなどで是非チェックしてみてほしい。

【外部リンク】FC Ryukyu Coin | VISION OF FC RYUKYU

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