この数年間で急速に普及してきた「VAR」(ビデオ・アシスタント・レフェリー)。
映像を見て主審に助言を行うための追加審判を加えるもので、得点に影響を与える場面や、試合の状況を大きく変化させる可能性があるシーンで介入できる。
しかしながら、そのVAR自体のミス、判定に要する長い時間、厳格すぎるオフサイドの判断に批判があるほか、さらに主審のポジショニングなどの悪化にも繋がっているという指摘も。
『L'Équipe』によれば、アーセナルやフランス代表の伝説的エースであったティエリ・アンリは、「Leaders Week sport business」の会合で以下のように話していたとのことだ。
ティエリ・アンリ
「VARの判定は十分な速さを持っていない。
そして状況を決定するのはVARではないので、常にピッチや他の場所にいる誰かの判断に委ねられる。
VARはその状況を思い出させるだけのものだ。
それによって決定されたとしても、得点が認められた後に祝うべきなのかどうかもわからない。ジャンプすればいいのか?私ならどう祝おうとするだろうか?
このようなことは、試合の楽しさを殺してしまうよ」
なお、アンリはVAR自体には賛成であるものの、その一方で現在の制度やスピードでは求められるものに不十分であると考えているそうだ。