ついに開幕を迎えたFIFAワールドカップ・カタール大会。
グループB第1節、イングランド対イラン戦が当地で行われたが、キックオフ前に異例の光景があった。
イラン代表選手たちが国歌斉唱を拒否したのだ。
同国では、スカーフの規則違反の疑いで警察に拘束された22歳の女性が死亡したことに対する抗議デモが激化。当局の強行的な対応で400人以上が死亡しており、代表選手たちはデモを支持し、政府の対応に抗議してきた。
代表キャプテンであるイフサン・ハジ・サフィは試合前の時点で犠牲者へ哀悼の意を表しており、国歌斉唱拒否もその一環とされている。
また、ファンたちもそれを支持しており、国歌が流れるスタジアムにはブーイングが鳴り響いたほか、女性の権利拡大を求めるバナーを掲げるイランファンの姿も。
『Het Nieuwsblad』によれば、イランの国営放送は、国歌斉唱中は放送を中断する対応をとったという。
試合後、イランのカルロス・ケイロス監督は「この数日、サッカー選手として自分を表現したいという理由だけで、選手たちが裏でどんな経験をしたかは想像もできないだろう。彼らにサッカーをプレーさせてほしい。W杯に来させておいて、彼らには責任がないことを問うのはフェアではない」と述べていた。
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なお、試合は6-2でイングランドが勝利している。
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