アメリカ・メジャーリーグサッカーにカナダから越境参加しているCFモントリオールは、U-23チームのコーチに就任したサンドロ・グランド氏を解雇した。なんと就任からわずか1日後であった。

その理由は、2012年にサンドロ・グランド氏が自身のTwitterに投稿した発言に関する批判が高まったことである。

サンドロ・グランド氏がその問題投稿を行ったきっかけは2012年に発生したモントリオール銃乱射事件。

ケベック州総選挙で勝利し、州首相に就任することが決定したポリーヌ・マロワ氏が、モントリオールのダウンタウンにあるメトロポリス劇場でスピーチを行っているときであった。

青いバスローブと黒い目出し帽を着けたリチャード・ヘンリー・ベインという男性が、AK-47アサルトライフルと拳銃を持ってメトロポリス劇場の裏口に侵入。

それを止めようとした47歳の舞台技術者デニス・ブランシェット氏が射殺され、その同僚であるデイヴ・カレッジ氏もその跳弾を受けて重傷を負った。

ただ、AK-47アサルトライフルが弾詰まりを起こしたことによって幸運にも劇場への侵入は不可能となり、リチャード・ヘンリー・ベインは裏口に放火した後で逮捕されていた。

ポリーヌ・マロワ氏はケベック独立運動を支持しており、この暗殺未遂事件はそれに反対する目的で行われたものだった。

そして、この事件の後にサンドロ・グランド氏は自身のTwitterで「昨夜にあった唯一のミスは、ターゲットを逃したことだ!!!マロワ!!!次は相棒よ、うまく行けば!」と書き込んでいた。

当初サンドロ・グランド氏は「ハッキングされた」と主張したものの、それ以前から分離主義者を「愚か者」「田舎者」と侮辱していたことが明らかになっていた。

なぜその人物をCFモントリオールが雇ったかと言えば、地域の草の根サッカーで長く育成に貢献してきたという実績があったためで、指導を受けた子供や両親からも大きな支持を受けていたそう。

そしてCFモントリオールのスポーツディレクターであるオリヴィエ・ルナール氏も自身の子供がサンドロ・グランド氏の指導を受けたことがあり、特別な関係があったようだ。

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最終的にCFモントリオールは理事会でサンドロ・グランド氏の招聘を承認し、「セカンドチャンスを与える」と決定したものの、地域から激しい批判を受けて解雇に追い込まれてしまったとのことだ。

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