イタリア全土を舞台に行われる自転車ロードレース、ジロ・デ・イタリアが5月6日に開幕した。
ツールド・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャとともに、世界3大自動車レース「グランツール」に数えられるジロ。ここまで序盤の3ステージが終わり、スーダル・クイックステップに所属する23歳のベルギー人、レムコ・エヴェネプールが総合成績で首位に立っている。
Great and sunny first day in the pink jersey, with a very special guest next to the road 🥰💗🇮🇹#AmoreInfito ♾️ pic.twitter.com/nrCU7KXGKk
— Remco Evenepoel (@EvenepoelRemco) May 7, 2023
大会カラーのピンクは、サッカーでもお馴染みの『ガゼッタ・デロ・スポルト』がもともと主催していたため。現在も彼らが所属するメディアグループ「RCS」の系列会社が大会を運営している。
さて、そのエヴェネプール、一昨年の東京五輪時にもQolyで紹介したことがあるが、実は10代半ばまではサッカーで注目されていた選手だった。
5歳からアンデルレヒトの下部組織で過ごし、11歳でオランダの名門PSVアイントホーフェンへ加入。14歳でアンデルレヒトに復帰すると、ベルギーのU-15、U-16代表に選ばれるなど有望なキャリアを送っていた。
こちらはU-15ベルギー代表としてイタリアと対戦した時の写真。
当時、エヴェネプールは持ち前の持久力などを生かして主にサイドバックとしてプレー。ブリュッセルのハーフマラソンで「1時間16分」という好記録を出すなど高い身体能力を見せていたという。
しかし、16歳の時に大怪我を負ったことでクラブとの関係に問題が生じ、最終的には17歳でサッカーの道を諦めることを決断。元プロロードレーサーだった父親の薦めもあり、自転車競技に転身した。
それからすぐに才能を開花させ、わずか2年でプロライダーとなったエヴェネプール。
昨年は22歳の若さで「グランツール」の一つ、ブエルタ・ア・エスパーニャを制すと、直後の世界選手権でも男子エリートロードレースで初優勝。名実ともに超一流レーサーの仲間入りを果たした。