2030年のFIFAワールドカップ招致を目指すサウジアラビアは、公共投資基金(PIF)を中心にサッカー界に破格の投資を行っている。
PIFはニューカッスルを実質的に買収すると、国内の4クラブ(アル・ナスル、アル・イティハド、アル・ヒラル、アル・アハリ)も買収。クリスティアーノ・ロナウドやカリム・ベンゼマ、エンゴロ・カンテらを国内リーグに迎え入れている。
UEFAのアレクサンダー・チェフェリン会長は、サウジのスター選手爆買いは、失敗に終わったかつての中国と同じ過ちだと指摘した。
ただ、BBCによれば、関係者はその違いをこう説明していたとのこと。
「(サウジの国内)リーグはしっかりと確立されており、1970年から続いてきた。
クラブにサッカーを大切にする本当のファンたちがいるおかげで、人工的でなく本物になっている。
中国で起きた時には、明らかな政府からの金ではなかった。起業家たちに行動を促すものだった。そして、それが打ち切られた。
サウジでは資金はより確実・安全であり、長期的プランの一環だ。
クラブも地元によく根付いているし、サッカーは断トツで国内ナンバーワンのスポーツ。
リーグには多くの外国人選手がいるが、世界的に放送されるのはビッグスターたち。
ロナウドが加入した途端にリーグはあらゆる主要市場で放送されるようになった。すぐに注目を集めた。
トップ4クラブを国というよりもPIFが保有すると発表したことで適切なビジネスになった。トッププレイヤーたちを連れてくるだけでなく、サウジのサッカー経済をより民間的なものに変え、クラブや企業、ブランドを発展させる。
ロナウドの移籍でそれが可能だと証明された。『我々は世界最高の選手と契約する』と言っていたが、ロナウドのようなステータスを持つ人物が実際にやってきて、リヤドに住み、毎試合プレーすることは、人々にとって驚きだったし、別の選手も獲得できることを示すものになった」
サッカーへの投資に政府系ファンドが関与していることはむしろ安定性があると評価している模様。
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アジアチャンピオンズリーグを考えた場合、日本のJリーグクラブにとってもサウジ勢は相当な脅威になっていきそうだ。