8月2日に日本各地で行われた天皇杯の4次ラウンド。ここまで勝ち残った16チームによる8試合が開催された。
NHK BSで放送されたのは、ここまで唯一アマチュアから勝ち残ってきた高知ユナイテッドSCが川崎フロンターレと対戦する試合だったが、これは川崎がJ1の意地を見せて1-0で勝利している。
ジャイアントキリングという意味ではFC東京(J1)がロアッソ熊本(J2)に0-2で敗れ、まさかの敗退となっている。
ところが、試合の内容とは関係なく一つの試合が大きな話題を集めることになってしまった。それはCSアセット港サッカー場で行われた名古屋グランパス対浦和レッズである。
結果は3-0と地元の名古屋グランパスが圧勝したが、試合終了後に両サポーターが挑発的なやり取りを行い、浦和サポーターが名古屋側のスタンドに乗り込むという事件が発生した。
幸いにして大規模な暴力的破壊行為にまでは至らなかったものの、いくらかの小競り合いが発生し、警備員や警察が鎮圧のために動員されることになったという。
名古屋港サッカー場は近年JFLや地域リーグなどで使われることが多い会場で、スタンドとピッチを妨げるほどのセキュリティはなく、さらに鳴り物での応援が禁止されているというスタジアム。
メインスタンドを除けば、サポーターがピッチに降りようとすれば容易に可能になる構造であり、暴動を初期の段階で止めることは難しい。
このJ1クラブ同士の対戦が港サッカー場で行われることが決まったときからトラブルの発生が懸念されていたが、残念ながらそれが実際に起こってしまった。
平日の夜に行われる上、対戦カードが数週間前まで分からないために会場の選定が難しい大会である天皇杯。
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港サッカー場がそのような形状だからといって暴動に情状酌量の余地があるわけでもないが、サポーターの危険度が高いチームの試合が行われることが予想される場合、同類の事件が起こらないような対処が必要になってくるはずだ。