なでしこジャパンは23日、国際親善試合でアルゼンチンと対戦し、8-0の大勝を収めた。

なでしこは女子ワールドカップ後の初戦。しかし来月から早くもパリ五輪の予選がスタートするため、北九州スタジアムでの一戦は貴重な強化試合となった。

この試合の大きな試みとして、なでしこは4-3-3のシステムを採用。GKは平尾知佳。DFは右から清水梨紗、南萌華、高橋はな、遠藤純が並び、キャプテンの熊谷紗希はアンカーへ。その前に長谷川唯と長野風花が入り、ウィングは右に猶本光、左に宮澤ひなた、トップは田中美南が務めた。

ワールドカップは3-4-3でどちらかというと構える戦い方だったなでしこ。アジアでの戦いのシミュレーションも兼ねて4-3-3にしたことで、前からプレッシングをかけながら攻守において主導権を握り、序盤からアルゼンチンを圧倒する。

開始早々の2分、高い位置からプレッシャーをかけてボールを奪った田中が先制点を決めると、10分には田中が獲得したPKを長谷川が沈め早くも2点のリードを奪う。

25分にはセットプレーの流れから遠藤のクロスを高橋が合わせて3点目。さらに39分、中央を崩し、長谷川が冷静なフィニッシュで自身2点目を決めてみせた。

4-0で試合を折り返した日本に対し、いいようにやられてしまったアルゼンチンは後半から3ボランチ気味の守備的なシステムにシフトする。

日本は前半ほどスムーズにボールを運べなくなったが、61分に清家貴子、66分に杉田妃和と途中出場の選手が連続弾。

そして80分には、ワールドカップ準々決勝のスウェーデン戦でPKを失敗した植木理子が自ら獲得したPKを決めてダメ押しの7点目を記録した。

【関連記事】4ゴール快勝のドイツ戦、特に「ハイクオリティ」だった日本代表5名

後半アディショナルタイムにも清家のミドル弾でリードを広げた日本が、来月の五輪アジア予選に向けて最高のリスタートを切っている。

【Qolyインタビュー】J2ジェフユナイテッド千葉DF岡庭愁人が母校の先輩からもらった言葉…未知のコンバートを乗り越え「熱くて、強い選手になる」