かつてアーセナルで理学療法士を務めていたギャリー・ルウィン氏が、「膝の異常が出ることが分かっていた選手を高値で売りぬいた」エピソードを語ったという。
ギャリー・ルウィンは1986年から2008年まで22年もの間アーセナルで働き、アーセン・ヴェンゲル監督とは10年以上パートナーとして仕事をしていた人物だ。
その後イングランド代表チームに引き抜かれていたが、その後アーセナルの女子チームやウエストハム・ユナイテッドで理学療法士を務めていた。
『Mirror』によれば、彼は今回『Fozcast』でアーセナルでの最も印象に残ったエピソードとして以下のように語っていたという。
ギャリー・ルウィン
「我々は有名な代表選手とおよそ500万ポンド(およそ9億円)で契約した。その選手はアーセナルに来る18ヶ月前に十字靭帯を損傷していた。
彼の精密検査を行い、外科医の診察を受けたところ、『彼には膝の変性に関する初期の兆候がある。手術を受けたので3~4年は問題ないが、その後は異常を来すだろう』とのことだった。
そこで我々は取締役会とリスクを評価し、監督にも話した。そして監督は『我々は彼と契約する。それは素晴らしい情報であり、将来に活用する』と言った。
2年半後、我々はいくつかのトロフィーを獲得した。その選手は大きく貢献してくれた。
しかし我々は彼をその後2500万ポンド(およそ45億円)で売却した。その18ヶ月後には、その選手は引退した」
そのキャリアはどう考えてもマルク・オフェルマルスしかいないのだが…。ちなみに獲得元はアヤックス、売却先はバルセロナである。
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敏腕といわれるギャリー・ルウィンは、2007年にジョン・テリーが舌を飲み込んだ際にすぐさま治療を行い命を救った人物。また2008年にバーミンガム戦で腓骨を骨折する大怪我を負ったクロアチア代表FWエドゥアルドも、「ギャリーのお陰で足を切らずに済んだ」と告白している。