天皇杯2回戦SC相模原vsモンテディオ山形戦が12日に山形・天童市内で行われ、2-3で相模原が惜敗した。この日先発出場したFW瀬沼優司は古巣山形相手に勇猛果敢に立ち向かった。

古巣山形に全力で挑んだ。この日FWで出場した瀬沼は前線から激しいプレッシャーを仕掛け、素早いリトリートなどで献身的にプレーすれば、ゴール前では恵まれたフィジカルを生かした飛び出しなどで山形ゴールに襲い掛かった。

それでも前半12分まで山形に2点先行を許し、前半21分に相模原MF福井和樹が1点返すも、後半38分に痛恨の失点。後半10分にオウンゴールを得て1点差まで追い詰めるも、山形の粘り強い守備により追加点を奪えなかった。

試合を終えた瀬沼は「自分たちは『チャレンジャー』であって、どうしても個の差、質の差が出るのは分かっていた。無失点でいければ理想ですけど、点は取られても追い付くようにやっていくだけだったと思っていた。1点返してその後にもう少しそのままの状態でゲームを進められていればまた違った展開になったのではないかなと思います。いろいろ勉強になったというか、もっと自分たちは練習しなきゃいけないなという差を感じるゲームだったと思います。非常に残念ですけど、残されたリーグ戦を頑張るだけ」と前を向いた。

それでもこの日の瀬沼はJ2勢相手でも戦えることを証明した。1得点目をアシストし、守備面でも強度の高いプレーで攻守にわたってチームを支えてみせた。

背番号39は「クロスの入り方はずっと意識してトレーニングしていた。自分がゴールできることが一番いいと思いますけど、折り返しから味方の得点に繋がった。あそこの入るべきポイントとクロッサーのクロスのポイントは間違っていなかったと思いますし、あと他にも何本か合わせられたらというシーンもあった。クロスボールの質とクロスの入り方はずっとこだわってやっているところだし、相模原も特に練習でこだわって狙っているところだった。そこをスコアに繋げられるようにできたらと思います」と手ごたえを口にした。

チームは残すコンペティションはリーグ戦のみとなり、順位も20チーム中5位昇格プレーオフ圏内と好位置に付けている。2021年シーズン以来のJ2復帰、チーム史上初のリーグ優勝まで勝利を重ねなければいけない。

この日キャプテンマークを巻いた瀬沼は「山形のボールの保持の上手さ、技術の高さは分かった上で『チャレンジャー』として臨んでいた。自分たちよりも技術が高い相手、J3でもそういう相手とこれからたくさん当たると思うんですけど、そういったときに相手の良さを潰しながら、きょうは負けてしまいましたけど、こういうゲームを勝ちに持っていかないと昇格には繋がっていかないと思う。次のリーグ戦ではこういうゲームを勝ちに持っていけるように、少なくとも負けないようなゲームを続けなきゃいけない。きょうはたくさん反省するところが失点シーンも含めて出たと思う。そこを修正してリーグ戦に繋げたいと思います」と3季ぶりのJ2復帰に向けて燃えていた。