先日まで行われていたパリ五輪では、SNS上でのアスリートへの誹謗中傷が問題になった。
日本プロサッカー選手会も誹謗中傷に対する声明を発表。会長でもある吉田麻也は、「アスリートは結果のためにすべてを賭けてやってきていますが、結果が出ないこと、ミスが出てしまうことはあります。このような時の誹謗中傷や興味本位のプライベート報道ほど、アスリートにとって辛いことはありません」などと注意を促した。
彼はTokyo FMで放送されている『吉田麻也の切り替えて行こう!』でこんな話もしていた。
「先週も五輪に関連して誹謗中傷に関して触れさせていただきましたけど。
選手会にも色々とプライバシーや誹謗中傷の案件が来るんですけど、ミスをしてしまった選手のSNSだったり、自宅を特定されて嫌がらせを受けたりっていうことが多々あると。
個人的には、いち選手として、ピッチ上でミスがあったり、いいパフォーマンスができなかったら、スタジアムから野次がきたり、文句を言われるのは、それを受け入れる覚悟を持っておかなければいけないと思っている。
それは、お金を払って見に来てくれたファンの人たちが最高のパフォーマンスや結果を期待する当たり前のことなので。それができなかった時に、厳しい言葉を浴びせられるのは、全然ありだと思う。
それが見てない人とか、関係ない人とか、興味本位で気軽にSNSで誹謗中傷できるとか。ただ著名人だからといってプライベートを切り取られて発信されてしまうのは、ちょっと違うと思っています。いまスポーツ界だけじゃないですけど、社会全体でそれを何とかしなきゃという雰囲気になっているのかなと。
五輪でも色んな誹謗中傷があった。柔道の阿部選手が大会が終わった後にほろ酔い気分で道端で動画を撮られているのがありましたけど、僕は逆に好感度が上がりますけどね、あれを見て。
今までは節制をしてきて、勝負のためにやってきて、それがぷつっと切れた時に、ああいう人間味があるところが出てきて、なんか素敵だなと僕は逆に思った派なんですけど。
わざわざそこを、そのプライベートを世間に晒されなければいけないのはどうなのかなっていうのは、みんなが思っていると思うんですけど…。それはわざわざやらなくていいよなとか、何でも今はみんなが完璧を求めるので。非常に公の場に身を置く人間にとっては難しい時期だなと思うんです。サッカーに関してもそうですけど、これからどんどんそういうのが増えていくので」
パリ五輪の柔道男子66キロ級で連覇を達成した阿部一二三選手。競技終了後にパリの路上で泥酔している様子がSNSに投稿され、話題になったが、吉田はむしろ好感度が上がったと感じたそう。
その吉田は「僕がサッカー選手で一番まともです!」「みんなに吉田麻也基準を求めちゃダメですよ!」とも強調していた。