「3失点の原因は僕にあると思っています」
千葉が完敗した理由はビルドアップが機能せず、布陣が間延びしてしまったからだ。前線の選手たちと後方でビルドアップに参加する選手たちの間に広大なスペースが空き、両者の意図が嚙み合っていなかった。チームの課題が新たに表出したからこそ、藤田は戦い方を変えなかった判断を後悔した。
「全員が正しい立ち位置を取れないんだったら下からつながないべきだと思います。10回ビルドアップをやって1回のチャンスが生まれる方法をやり続けるべきかどうか…きょうの試合だったら、ゴールキックからコンパクトにして、セカンドボールをきちんと拾えるようにしたり、ラインをしっかり上げ切る判断を、僕の方からもっと指示しても良かったと思います」
一方で前線の選手たちは1個飛ばすプレーを求めていた。
高木は「前の選手としては、相手のプレッシャーがかからない対角のエリアが空いていたと思っています。遠くを見つけられない要因として、一人一人の技術が足りていない部分がある」と、認識のズレがチームの不協和音を生み出していた。
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17本ものシュートを打った京都に対して、千葉はわずか3本。守護神は「3失点の原因は僕にあると思っています」と矢印を自分に向けたが、”J1復帰”を掲げているチームならば、この敗戦の原因をチーム全員でいち早く共有し、リーグ戦を勝ち抜けるチームに変ぼうしたい。
(取材・文・写真 浅野凜太郎)