2025年に行われるU-17アジアカップに向けた予選が終了した。元日本代表DFである上村健一監督が率いる中国U-17代表はグループCで韓国と同勝点の2位になり、本大会出場を決めている。

中国の『QQ』は「日本人の上村監督は、対外的には好まれていなかったが、今回の予選を通じて尊敬を勝ち得た。チームのスムーズな連携や素早いトランジションはファンに深い印象を残した。同時に選手たちはこれまでとは異なるレベルの自信と成熟度を示し、コーチング陣の思慮深さと成果を実感させた」とその手腕をほめちぎっている。

その上村監督は『Xinhua』のインタビューで様々な話題を語った。「中国選手と韓国選手は10代での差は大きくなかったものの、彼らが大人になるとその差が顕著になったというが、どこに問題があるのか」との問いには、こう答えている。

「私が言ったことは、あくまでも私の個人的な意見です。中国選手は若い頃はフィジカル的に有利ですが、全員が成長すると、その利点はなくなり、選手がピッチ上でスキルや戦術を理解するのがより難しくなります。ユースでのトレーニングという点で、より強固で安定した基盤を築くことができれば、大人になったときに差が広がることはないと思います。

もちろん、これは個人的な考えです。中国選手が若い時に、一部のチームはパフォーマンスに対する要求が比較的高く、その結果、比較的ダイレクトなプレースタイルになったり、守備的なカウンターアタックを追求したりしていました。

このような守備的なカウンターアタックのチームにいる選手は、後方での組織力や意思決定能力を発揮する術がありません。そして、攻撃側の守備能力も効果的に発揮することが困難です。これらの側面の影響は、若手選手の成長をある程度妨げる可能性があります。

もちろん、私のプレースタイルがどれだけ進んでいるかを言っているのではありません。ただ、私たちの選手の守備面での闘志、絶え間ないプレッシャー、その場での継続的な転換、試合に対するこれら姿勢は観客に感銘を与えることができると思います。

以前、私は中国選手の特徴のひとつは、実行力が強いことだと言いました。彼らは監督の要求を熱意を持ってやり遂げます。この特徴を前線のディフェンスとハイプレッシャーに応用したいと考えています。中国の子供たちの特徴をうまく活用できれば、一定の期間の蓄積を経て、中国の特徴を備えたテクニックと戦術スタイルを形成できると思います。

これらは私の考えにすぎません。今後、中国の全てのユースレベルで、ハイプレッシャーのインテンシティと非常に速いリズムの試合が行われることを期待しています。このような試合リズムと雰囲気を形成できれば、中国サッカーの将来は非常に有望だと思います」

中国選手のフィジカル的強みはカテゴリーが上がるにつれてなくなっていくが、高い実行力をアグレッシブなプレースタイルに反映させたい考えのようだ。

実際、『QQ』も「上村監督は、他の年代の代表チームとは異なり、守備的なカウンター練習はあまり行わず、ハイプレスを主なトレーニング内容としていた。彼の目的は、選手たちが前線で最もダイレクトな攻撃を形成し、最も迅速かつ簡単な方法で相手のバックラインとゴールへの攻撃を完了できるようにすることだ」と伝えていた。

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アンダー世代の中国は上村監督のもとでチームスタイルを変えつつあるようだ。

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